狭い ページ37
……
特に何の音も聞こえることのない闇の中、
意識を取り戻したレイラが面倒そうに瞼をあげた。
「……ここどこだ」
小さく呟いたと思えば、手探りで辺りを把握しそうとレイラは起き上がる。
掌に伝わる感触はゴツゴツとした岩肌。
そっと上に手を伸ばせば、彼女の頭上スレスレに同じような感触を感じられる。
どうやら相当狭い所らしい。
と、
「……あ」
ふと思い出したようにレイラが自身の腕へと手を伸ばす。
指先で触れたのは腕時計。
「……眩しい」
充電の切れていないそれの微かな光で、辺りを何とか目視することが可能になった。
見ると彼女の傍らにはご丁寧に、枯草のクッション上に乗せられた卵と彼女の鞄が。
鞄の中身を確認すると、どれも盗られていないようだった。
「誰が……ここに……」
今更ながら自身をここに運んだ者を確認出来ていないレイラ。
這うようにして前後へ伸びる道の内、手前へと進んでいく。
と、
ザッ、ザッ、ザッ……
引きずるような軽い足音を立て、何かが近付いてくるのが分かる。
そっと音の主を時計の明かりで照らすと……
「ぐらっ……？」
そこにいたのはコウモリのような姿をしたポケモン。
大きなハサミのような手を持つそれは、レイラに気付いたのかトコトコと歩み寄って来た。
「ぐらいがっ！」
ヒョッとポケモンが差し出したのは黄色がかった木の実。
恐らくオボンの実だろう。
「……くれるのか……？」
それをレイラの手に乗せて、ポケモンは大きく頷いて見せた。
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CrazyBook(プロフ) - コメントありがとうございます！本当に気長にお待ちください。 (2019年8月12日 9時) (
レス) id: 89127ffd6d (このIDを非表示/違反報告)
菜々美 - この作品好きです！ゆっくりでいいので更新頑張ってください。 (2019年7月18日 16時) (レス) id: 179628e6fd (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook(プロフ) - かしわさん» コメントありがとうございます！完結するまで更新し続けますので気長にお付き合いください！ (2019年3月24日 21時) (レス) id: 8c59f4ad06 (このIDを非表示/違反報告)
かしわ - この作品好きです。更新頑張って下さい。 (2019年3月23日 1時) (レス) id: 356d08c55f (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook(プロフ) - ルインさん» コメント、ありがとうございます！嬉しい限りです！これからも気長に読んでください！ (2018年7月19日 19時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：CrazyBook | 作成日時：2018年3月28日 22時
