本物 ページ47
「僕らの……負けです……」
ラルトスを抱き起こし、ミツルはうつ向く。
「……」
ここまで落ち込まれてもな、と言いたげな瞳で見つめられ、ミツルの叔父は再び苦笑した。
「そんなにしょげることないよ、ミツル君！君とラルトスならもっと強くなれるよ！」
肩に手を添えられたミツルは軽く顔をあげると、小さく頷いた。
ラルトスを抱き上げ、アーケンをボールに戻したレイラに向き直る。
「ありがとう、レイラさん」
急な礼に、彼女は怪訝そうに眉を寄せる。
「いや、その……本物のトレーナーって凄いんだなって分かったから……」
「……そう」
素の気弱さが見え隠れし始めた彼に、レイラは小さく呟いた。
そして、何を思ったか１つの木の実を手渡す。
見ればそれはオレンの実。
「アーケン……食っちまったから……」
今度はミツルが首をかしげるなかで彼女は短く言い放った。
「案外……几帳面なんですね」
目を丸くするミツルとは裏腹に彼女は小さく鼻を鳴らす。
そんな2人の様子を見ていた叔父が、ミツルへ声をかけた。
「ミツル君、シダケタウンに帰ろうよ。皆心配してるかもしれないしね」
素直に頷いたミツルは素早くレイラへ向き直る。
そしてラルトスと共に、彼女を真っ直ぐと見つめた。
「僕ら……もっと、もーっと強くなります。
だから、次に会った時にもう一度バトルしてください……！」
「……いいよ」
無表情ながらも頷いたレイラに、ラルトスと顔を見合わせたミツルは花のような笑顔を見せた。
これで終わると思いきや、立ち去ろうとするレイラへ彼は再び声を掛けた。
「だから……その！レイラさんのことを……僕の……ラ、ラ、ライ……」
「ん？」
目で問う彼女と目が合うなり、顔を真っ赤にして黙り込むミツル。
「さ、さよならっ！」
遂には勝手に話を切り上げて立ち去ってしまった。
ふと考えた事を1つ。
もし、【はやみねかおる】さんの「怪盗クイーン」の二次小説を書いた場合、読んでくださる方はいらっしゃいますか？
なんとなくで考えた案はあるんですけど、実際3作品を掛け持ちしてるもので……
読んでくださるかたがいらっしゃるのであれば、いずれ書くかもしれません！
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CrazyBook - ミアンさん» コメント、ありがとうございます。とても嬉しいです！現在3作品を掛け持ちしているので、どれかが完結した後に書き始めようと思っています！……本当に気長にお待ちください……！ (2018年3月24日 23時) (
レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
ミアン(プロフ) - 怪盗クイーンのお話も読んでみたいです…！ (2018年3月23日 18時) (レス) id: e3b3d0f2e7 (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook - 沖司美夜さん» コメントありがとうございます！勿論、一度でもコメントをくださった方のお名前は覚えてます！更新頻度がガタ落ちしましたが、気長にお付き合いください……！ (2018年2月15日 19時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
沖司美夜(プロフ) - お久しぶりです。覚えていらっしゃるといいのですが………。更新大変だと思いますが、頑張ってくださいね！ (2018年2月15日 18時) (レス) id: bf4ebf6ea6 (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook - ボムねこ@月夜の女神シィさん» ご指摘ありがとうございます。すぐに書き直させていただきます！ (2017年10月10日 20時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：CrazyBook | 作成日時：2017年8月16日 19時
