腕前 ページ45
……
通りを歩く人々は煩わしそうに、ジムの近くで立ち尽くすレイラをかわしていく。
その状況になって早くも8分経過。
レイラは変わらない２つの状況にため息をついた。
１つは「ジムに行け！」とばかりにガタガタと揺れる4つのモンスターボール。
もう１つは……
「ね、ね、いいでしょう！？」
目の前の男性を説得し続ける少年の姿だ。
そのやり取りをジムの真ん前で繰り広げているのはミツル。
相手の男性も中々折れないようで彼もレイラ同様、ひたすらジムの前に佇んでいた。
今、これ以上ジムに近付けば面倒事に巻き込まれるのは確実。
かといってこのままポケモンセンターに引き返すと……
散々な葛藤の末、レイラは後者を取った。
周りの人混みに紛れるようにして自然に足を踏み出す。
が、
「あ、レイラさん！ま、ま、待ってくださいっ！」
やはり最高に悪いタイミングで面倒事の主犯に捕らえられるのだった。
ミツルの話を要約すると……
自分がジムに挑戦することができることを、伯父に証明したい、という事らしい。
流石に邪魔になるので、彼らと共に適当なベンチへ移動したレイラは「で？」と続ける。
「だから……僕とラルトスが力を合わせれば負けないって事を……！」
その言葉は彼の眼前へ片手を差し出したレイラに遮ぎられた。
「……パートナーは？」
「ラルトスだけです」
「……あのジムは……何タイプ？」
「電気、ですよね」
「……電気と……相性が良いのは」
「地面タイプです」
どうやら知識はあるらしいミツルに彼女は小さく頷く。
「……あとは腕前だけ……」
呟いた彼女にチラと視線を向けられ、ミツルの伯父は思わず苦笑を浮かべた。
ーこのおっさんもコイツには無理だって分かってるもんな……
ベンチから立ち上がりミツルに紅い目を向け、レイラは１つのボールを取り出す。
「……いいよ。バトルしよ……」
待ってました、とばかりに彼はすぐさま立ち上がる。
「あ、ありがとうレイラさん！」
ズボンのポケットに引っ掛かるボールを引っ張り出し、ミツルも身構えた。
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CrazyBook - ミアンさん» コメント、ありがとうございます。とても嬉しいです！現在3作品を掛け持ちしているので、どれかが完結した後に書き始めようと思っています！……本当に気長にお待ちください……！ (2018年3月24日 23時) (
レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
ミアン(プロフ) - 怪盗クイーンのお話も読んでみたいです…！ (2018年3月23日 18時) (レス) id: e3b3d0f2e7 (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook - 沖司美夜さん» コメントありがとうございます！勿論、一度でもコメントをくださった方のお名前は覚えてます！更新頻度がガタ落ちしましたが、気長にお付き合いください……！ (2018年2月15日 19時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
沖司美夜(プロフ) - お久しぶりです。覚えていらっしゃるといいのですが………。更新大変だと思いますが、頑張ってくださいね！ (2018年2月15日 18時) (レス) id: bf4ebf6ea6 (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook - ボムねこ@月夜の女神シィさん» ご指摘ありがとうございます。すぐに書き直させていただきます！ (2017年10月10日 20時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：CrazyBook | 作成日時：2017年8月16日 19時
