101話ですよ。 ページ14
明「……。なんで役人さんが泣いとるん。」
『え？』
明石に言われてから涙が出ていることに気づいた。急にくる涙腺崩壊なんなの……。
『もう少し我々が早く気がつけば、あの女を審神者試験に合格させなければ、貴方様方はこんな思いせずに済んだのに。』
明「ええんよ。もう済んだことやし。」
『では、私はなぜ貴方様が夢に囚われているのかが分かりません。』
明「……。」
涙を拭いながら言うと、明石は俯き黙ってしまった。
明「ずるい人やな。言いとぉないのに言うてしまいそうになるわ。」
『言わなくてもいいんですよ？私の心のうちに閉まっておきますので。』
明「そういうとこやで。はぁ、もうええ。言います。言わさせていただきます。」
自暴自棄ってはいるけど、やっぱり明石には優しいところがあるんだなぁって。
明「これは自分への戒めなんや。クズでもなんでも、あの人は自分の主やったんやから。主殺すんはやっちゃあかんこと。それは顕現した時こんのすけから聞いた。刀剣男士にはいろんな決まり事を守ってもらいますってな。そのうちの一つを自分は破ったんやから、そりゃ呪われますわな。」
頭を掻きながらそう言う明石は気づけば元の大きさに戻っていた。
『呪われ……？』
7番さんが言うには明石が自分自身を呪ってるんじゃなかったっけ？今の言い方は自分が呪われてるって言い方よね。
明「出んのとちゃうんよ。出られへんの。」
あー。これ勘違いのパターンね。はい。
『私は夢の中に入る前に、この類に詳しい方に聞いたのですが…。呪われてるのではなく、明石国行様が自分自身を呪っていると。』
明「自分自身を……？」
『何か思い当たる節はありますか？』
明「思い当たる……。もしかして蛍丸達を守れんかったってのは入るんかな？」
『ビンゴですよ。入ります入ります。詳しく教えて頂くことは？』
明「別にええけど…。役人さんやから資料見て知っとると思うけど、蛍丸と国俊は何度も何度も出陣を繰り返しとってな。体もボロボロのまま手入れ無しで寝る暇もないくらい出陣しとってん。ちょうど自分が伽に行く時、帰って来んかったんや。その事主はんに聞いたらな、ケロッとした顔であぁ、折れたよって言いはったんよ。だから主はん殺してしもたんやけどね。」
それで、あの2振りを守れなかった自分を呪っているってことか。ん？待てよ。あの2振り折れてなくね？
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光莉(プロフ) - 彼方さん» あの頃の10番はきっと疑わない性格だったんでしょうね....。少し走ってしまってちょっと読みにくい文面になってしまい申し訳ないです(´・ω・｀)またこの辺りは本編で触れたいと思ってるのでその時にはもっと詳しく書けるようにします！応援ありがとうございます！ (2019年5月23日 7時) (
レス) id: 78dc364c5f (このIDを非表示/違反報告)
彼方(プロフ) - 流れるようにブラックな部署に配属された10番さんが哀れな様なちょっと面白いような。これは逃げられませんね。でも人事の目は正しかったんだなと今までのお話読んでてよくわかるのて、良かったです！10番さん光莉さま、お身体に気をつけて、これからも頑張ってください (2019年5月22日 20時) (レス) id: 90eb996ab4 (このIDを非表示/違反報告)
光莉(プロフ) - 彼方さん» コメとリクありがとうございます！入社のお話はいつか書きたいと思っていたのでリクを頂きとても嬉しいです！ブラック会社云々はどうだったんでしょうね...？公開まで今しばらくお待ちください！ (2019年5月15日 8時) (レス) id: 78dc364c5f (このIDを非表示/違反報告)
彼方(プロフ) - はじめまして。一気読みさせていただきまして、とても好きな作品だと思いました。丁度リク募集中とのことで、図図しいですがリクエストさせていただきたいです。10番が引継部に入社？した時のお話とか読んでみたいです。まだブラックな職場とは知らないのでしょうか。 (2019年5月13日 15時) (レス) id: 90eb996ab4 (このIDを非表示/違反報告)
光莉(プロフ) - iceblast5さん» ありがたいお言葉ありがとうございます！ゆるゆると更新していきますが、頑張ります！ (2019年5月2日 11時) (レス) id: 78dc364c5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：光莉 | 作成日時：2019年5月1日 14時
