Killers West 5 (ページ1)

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第7章隠された真実ページ1

side S.Daiki

神「しげ…しげ！」

重「っ！あ、神ちゃんごめん。何？」

神「これ、運んで。」

ぼーっとしとった。
原因は分かっとる。あの気味悪い夢や。

最初に見てから、毎日のように夢に出てくる冷たい目をした女性。
俺は彼女を“お母様”と呼んで、ただひたすらに言うことに従う。
従わなければどうなるか、なぜか俺は知っていた。

『それで_になれると思っているのかしら。』

それが、彼女の口癖。
何になれるのかは分からない。
そこの部分だけ、世界から音が消えるのだ。

神「またあの夢？」

重「おん。何回も見んねん。

あの女性を知っとるんならまだええんやけど、全

く知らん人やし…。」

神「んー、そっか…。

調べてみたらなんか分かるんやない？

自分の戸籍とか、色々。」

重「おん、せやなぁ…。」

調べるのは少し怖い。
でも、日常生活にも影響がでてしまうのなら、調べる価値はあるんかな、なんて。

重「やっぱ…調べるんなら、あれか。」

俺が家族を失った事故。
8歳の時のこと。周囲が真っ赤に染まっている光景が目に浮かぶ。
俺は良く覚えていないが、結構大きな事故で死者が出たこともあり、新聞に大きく載ったそう。

桐「しげ！これ運べ！」

重「はい！」

料理を運びながら、明日は自室に籠ろうと決めた。