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6話 ページ6

いうならばまさに’修羅場’という言葉がぴったり。

Aの表情は前髪で隠れて見えないものの、焦っているのは確かだ。

そこへ来て、凛とした奏の発言。

青「あなたはAさんに掃除当番を代わってもらう、正当な理由があるんですか?」

彼の言葉にグッと息を呑む彼女。

青「それに、代わるなら来週の当番と代わればいいでしょう?」

「それは…そうだけどっ。」

赤「Aなら文句言わずに代わってくれるから面倒ごと押し付けたのか?」

アキラの言葉に返す言葉もないようだ。

青「で?どうするんですか?」

赤「もちろん掃除するよな?」

2人の妙な威圧感に、女生徒たちは逆切れ。

「分かった!やればいいんでしょ!?」

やけになって掃除ロッカーに近付くと、近くにいたAを突き飛ばした。

「邪魔!」

『ぁ、ごめんなさい…』

赤「おい!お前なんだよその態度はっ!」

彼女の行動に頭がきたのか、アキラが怒鳴る。

「何よ…いきなりっ…今までこの子がどんな扱い受けて立って気にした事なんてなかったんじゃん!」

しかし彼女も気が強い方なのかアキラへ言い返す。

「だからってAに面倒ごとを押し付けていい理由にはならないよな?」

突然響いた第三者の声に、一斉に視線がそちらへ集まる。

そこに立っていたのは紛れもなくこのクラスの担任。

紫「そうだろ?」

訪れた静寂に、誰もが居心地の悪さを感じていると、パンパンとケントが手を叩いた。

紫「ほらほら、解散。部活の奴は早く行け―遅れるぞ。」

その言葉に教室の空気が再び動き出す。

掃除を押し付けようとしていた女生徒は不満そうな顔で掃除を開始していた。

紫「ちょっといいか?」

立ち尽くすAに声をかけたケント。

『何ですか…?』

紫「時間あるか?」

ここで言うつもりはないと判断したAは小さく頷いた。

机に近付いてから鞄を肩にかける。

そして教室のドアを見つめると、ケントに加えアキラと奏も彼女を待ち受けていた。

控えめに走り寄ったAを認めて歩みを進める。

ついたのはダンス部の部室。

招き入れられたAは恐る恐る足を踏み入れた。

するとすぐに元気な声が彼女を襲う。

緑「あー!3人とも遅い!っていうかその人誰ですか?」

黄「ねえねえ?前見えてる?」

タツキはAの前髪をさらさらともてあそんだ。

『みっ見えてるので…やめてください…』

一歩後退したA。

紫「こらこら、あんまりがっつくな。」

2人の肩をケントが引いた。

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炭酸(プロフ) - 剣城萌江さん» ありがとうございます(^^)こんな駄作ですが…先生をより好きになるお手伝いが出来て私は幸せです! (2017年7月8日 10時) (レス) id: 35aaf36854 (このIDを非表示/違反報告)
剣城萌江(プロフ) - 最近リア友にアルスマグナを布教され、見事に沼にハマった新米メイトです。ケント先生推しなので最初からドキドキワクワクしました!これを読んでもっと先生のことが好きになりました(*´ω`*) (2017年7月6日 16時) (レス) id: 869f1bba53 (このIDを非表示/違反報告)
炭酸(プロフ) - あさべるさん» ただいまです!ありがとうございます(^^)読みに来てください!ゆっくりではありますが、書き始めてますので、気長にお待ち下さい(^_^;) (2017年6月4日 23時) (レス) id: 35aaf36854 (このIDを非表示/違反報告)
炭酸(プロフ) - アメさん» ご無沙汰してます。長らくお待たせしました(;´Д`)お気遣いありがとうございます(^^)アメさんもお気を付けて! (2017年6月4日 23時) (レス) id: 35aaf36854 (このIDを非表示/違反報告)
炭酸(プロフ) - 韮さん» ただいまです!はい!のんびり楽しく頑張ります(^^) (2017年6月4日 23時) (レス) id: 35aaf36854 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:炭酸 | 作成日時:2017年2月22日 0時

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