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24話 ページ24

そして迎えた約束の日。

待ち合わせ場所は駅前のロータリー。

目立たないように、端の方に立って行きかう人の波をただ見つめた。

「やっと見つけたー!」

元気な声と共に走ってくるのは、黄色い髪と黒い髪。

『榊原先輩と、朴君…』

先生と神生君、泉君以外の男性はまだ少し怖い。

そのため、少しだけ体がこわばった。

黄「もー!Aちゃん、こんなところに立ってるし、気配消してるし見つけるの大変だったんだよ!」

『すいません…』

緑「今日はいい天気で良かったですね!」

『そ、そうですね…。』

ニコニコと笑う2人を見つめる。

『あの…先生は?』

黄「あっ!忘れてた…あのね、ケント先生は急遽仕事が入っちゃって―ー」

『そうなんですか…』

榊原先輩の言葉にどこか残念な自分がいて驚いた。

これじゃまるで、先生と出掛けるのが楽しみだったみたいじゃないか…。

緑「そんなに落ち込まないでくださいよ!A先輩!」

『別に落ち込んでは…』

黄「そうそう!急いで終わらせてくるって言ってたから!」

『でも、どうしてお二人が?』

緑「先生に頼まれて!奏先輩とアキラ先輩は先生と一緒にお仕事!僕達は別日の予定だから!」

『そうなんですか…わざわざすいません。』

よくよく考えれば、私を助けてくれる彼らは世の中でも有名な存在で。

私とは違う世界の人間なんだと嫌でも痛感させられた。

黄「よし!じゃあ、行こうか!」

『行くってどこへ…?』

黄「楽しい所だよ!」

緑「ほら、乗った乗った!」

2人に背中を押され、押し込まれたのは真っ黒なリムジン。

『こっこの車はっ!?』

黄「ん?僕ん家のリムジンだよ!今日は先生が来るまでこれで行動するから!」

緑「その方がA先輩も人目が気にならないでしょ?」

『2人ともありがとうございます。』

変わらぬ笑顔を浮かべる2人にぺこりと頭を下げた。

黄「いいのいいのー!僕達仲間でしょ!」

緑「そうですよー。水臭い事言わないでください!」

『仲間…』

緑「はい!仲間です!」

『私が…仲間…いいんですか?』

今まで一度も言われたことのない言葉に、むずがゆくなった。

黄「もちろんだよ!」

もう一度仲間という言葉を頭の中で呟いて、その温かさに口元が緩む。

緑「あっ!?もしかしてA先輩、今笑ってます!?」

朴君の言葉にキュッと口元を引き締める。

『いっいえ…』

黄「まずは、この髪型からだね!」

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炭酸(プロフ) - 剣城萌江さん» ありがとうございます(^^)こんな駄作ですが…先生をより好きになるお手伝いが出来て私は幸せです! (2017年7月8日 10時) (レス) id: 35aaf36854 (このIDを非表示/違反報告)
剣城萌江(プロフ) - 最近リア友にアルスマグナを布教され、見事に沼にハマった新米メイトです。ケント先生推しなので最初からドキドキワクワクしました!これを読んでもっと先生のことが好きになりました(*´ω`*) (2017年7月6日 16時) (レス) id: 869f1bba53 (このIDを非表示/違反報告)
炭酸(プロフ) - あさべるさん» ただいまです!ありがとうございます(^^)読みに来てください!ゆっくりではありますが、書き始めてますので、気長にお待ち下さい(^_^;) (2017年6月4日 23時) (レス) id: 35aaf36854 (このIDを非表示/違反報告)
炭酸(プロフ) - アメさん» ご無沙汰してます。長らくお待たせしました(;´Д`)お気遣いありがとうございます(^^)アメさんもお気を付けて! (2017年6月4日 23時) (レス) id: 35aaf36854 (このIDを非表示/違反報告)
炭酸(プロフ) - 韮さん» ただいまです!はい!のんびり楽しく頑張ります(^^) (2017年6月4日 23時) (レス) id: 35aaf36854 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:炭酸 | 作成日時:2017年2月22日 0時

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