27.影から逃れて ページ27
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いつもより来る時間が早いからか、小さい子供を連れた家族とか
ロビーにはたくさん人がいた。
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「Aちゃん！」
外科病棟に入る手前で、名前を呼ばれた。
振り返るとそこには、カルテの束を持った恵さん。
恵「今から会うの？二宮さん」
「はい。今日最後だから少し早めに仕事終わらせてきました」
明日のことがあるから、
いつもは厳しい部長も早めに帰してくれた。
．
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恵「本当に…いいの？連絡先くらい交換してみたら？」
遠慮がちに問いかけられた言葉。
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恵さんには『あの話』をしたことがある。
だからこそ、気を使ってくれてるんだろう。
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でも…私は…
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二宮さんのいたずらっぽい顔、真剣な顔…
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不意に脳裏に蘇り
心の隅にあのもやもやの影が見え始めた。
．
「…何もありませんって(笑)じゃあ、行ってきます！」
それ以上考えたらその影に心を捉えられそうで
恵さんに手を振って、足早にその場を立ち去った。
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ごめん、恵さん。
私、まだ次には進めないよ…
だから、何か関係を持つ前に、
きれいに終わらせた方が
．
…きっといい。
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ちか(プロフ) - 大宮さりぃ。さん» 大宮さりぃ。さん、初めまして！コメントすごく嬉しいです。主人公も二宮さんも不器用ですよね(笑)それゆえ、スローペースで進みますが、付き合ってあげてください。応援本当にありがとうございます！ (2014年3月11日 21時) (
レス) id: f4deae0e6b (このIDを非表示/違反報告)
大宮さりぃ。(プロフ) - ………くぅｯ!!!!初々しいなぁ！もぉ…(笑)お思いながら読ませて貰っている私ﾃﾞｽ(笑)とても引き込まれます！頑張って下さい♪ (2014年3月11日 20時) (レス) id: 35327966ca (このIDを非表示/違反報告)
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