Story.25 ページ26
「B級ランク戦新シーズン!
2日目、夜の部がまもなく始まります!
実況は本日もスケジュールがうまいこと空いたわたくし武富桜子!
解説席には先日の大規模侵攻で1級戦功をあげられた東隊の東隊長!草壁隊緑川くん!
そしてそして!大規模侵攻では特級戦功をあげられた太刀川隊の櫻さんにお越し頂いています!」
「どうも、
「A先輩、また太刀川隊にへそ曲げてるの?」
「ちょっと、私に問題があるみたいな言い方やめなさいよ緑川」
第1試合のあった日から4日後、私はランク戦の夜の部の解説席に座っていた。
本部にいるため太刀川隊の隊服を着ているというのはあるが、太刀川隊のメンバーとして紹介されるとどうにも地雷を踏み抜かれた気分になる。
何故ならば、現在進行形で太刀川がレポートを溜め込んで国近に捕まっている真っ最中だからである。
その為、また昼間の防衛任務には現れなかった。
その上、昼間の防衛任務で、モールモッドに片足を持っていかれた馬鹿がいるのである。
カチンときた私が奴のトリオン供給器官を破壊して、ベイルアウトさせた。
今日の任務は、もし出水が居なかったら発狂していた。
そんなわけで、鬱憤を晴らすという意味でもランク戦の観戦を非常に楽しみにしていたのである。
B級も中位に差し掛かると、それぞれのチームが独自のスタイルを持って戦うので見応えがある。
そんなわけで始まったランク戦は市街地C、諏訪隊、荒船隊、玉狛第2の三つ巴だった。
*
「面白かったわねー、やるじゃない玉狛!」
割と短期決戦で終わったランク戦2日目夜の部。
完全に玉狛の作戦勝ちだった。
まあそれはそうだ。手を抜いていたとはいえ、私をヒヤッとさせる作戦を練ってきた子達がそうそう作戦負けをするとも思わない。
ランク戦を見て癒されて、ウキウキしながら会場の外へ出ようと歩いていると、解説席の真後ろに座っていた後輩達に声をかけられた。
「Aさん、お久しぶりです」
「双葉!ほんとに久しぶりね!元気にしてた?」
加古隊の黒江双葉だ。
彼女の隊の隊長の加古望と私が高校の同級生だったこともあり、加古隊の隊室に度々遊びに行くうちに仲良くなった。
加古が双葉と呼ぶから、私も便乗して双葉と呼んでいる。
そうして双葉と話していると、ワラワラと他の後輩も集まってきて、皆で個人ランク戦ブースに向かおうという話になった。
1139人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ワールドトリガー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
近藤。(プロフ) - 甲賀忍者さん» コメントありがとうございます。根が優しいけどひねくれ者を書きたかったので伝わっているようで何よりです!ヒュースの面倒も迅から押し付けられる予定なので……。楽しみにしておいて下さい! (2022年7月1日 22時) (レス) @page23 id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
甲賀忍者(プロフ) - 失礼します。作品読ませていただきました。主ちゃんの指揮、指導、後輩達への厳しい中にある優しさに虜になりました。正に一騎当千 目上の人にもズバズバ言う所が好きです。彼女にヒュースが誰よりも懐くとSEが言っている…上層部も上級隊員も私も主大好きす! (2022年6月28日 4時) (レス) id: 75f75dc2eb (このIDを非表示/違反報告)
近藤。(プロフ) - 竜胆さん» コメントありがとうございます!難しい所ですね。でも迅も大人だったらさらっと流してると思うんですよね、暴言。結局、大人として戦ってる主も迅も大人になりきれてないのだと思います。お互い様ですね笑 そんな中、皆が支え合って助け合える世界であれと願っています (2022年3月28日 15時) (レス) id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
近藤。(プロフ) - ゆうさん» 返信遅くなりすみません、コメントありがとうございます!私生活が多忙でなかなか更新できませんが、できる限りでがんばりますね!! (2022年3月28日 15時) (レス) @page16 id: f8f1e234ce (このIDを非表示/違反報告)
竜胆(プロフ) - しょうがないんじゃないかなと感じてしまいました。避難するわけではないですけど、迅も迅で夢主のことをもう少し考えてやれば良いのにと思ってしまいました。大人って難しいですね。長々とすみません。これからも頑張ってください。 (2022年3月27日 11時) (レス) id: b5d562abb3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:近藤。 | 作成日時:2021年7月12日 17時