君の心を奪いたい。【あんスタ】

give me your hart! ページ26

｢これはこれはA殿ではありませんか！！ご無沙汰しております！！｣


｢あ、茨くん。こんばんは〜｣







ある日の晩のこと。



たまたま居合わせた弓弦くんと仕事の話だったり世間話だったりをしながら、ES内のちょっとオシャレな飲食店で夕食を食べているときだった。




これまた、たまたま茨くんが居合わせる。






御丁寧に挨拶してくれた茨くんはめちゃくちゃいい笑顔。しかしオーラがこれでもかと言う程どす黒い。私の正面に座る弓弦くんも彼と同じような笑みを浮かべていた。


何を隠そう、2人はびっくりするくらいに仲が悪いのだ。そんな彼らが居合わせたらどうなるのか。








｢なぜ茨がここに？｣


｢それはこちらの台詞です、何故あなたがA殿と食事を？｣


｢あなたには関係ないことでしょう、用が済んだのならば早急に去ってください｣


｢仲悪いとは聞いてたけど予想外の仲の悪さじゃない君ら？？？｣









想像をはるかに超える不仲っぷりを披露してくれた。





ぴりぴりと緊張感が走る空気の中、私は暖かいコーヒーを一口。


なんか最近修羅場っていうか、争いごとに巻き込まれててなんか疲れてきた。それと共に慣れつつある私が怖い。


何度かした経験を元に関わらない方が良いと判断した私は、彼らの話に首を突っ込むことはせずに、話が終わるのを待つことにした。が。







｢どういうことですか、A殿？

以前私が食事に誘った時は断ったではありませんか｣


｢えっ(そうだっけ)｣


｢ふふ、きっとAさんも茨の胡散臭さに嫌気を感じて関わりたくなかったのでしょうね。

さぁ、私達は仕事関連の話もしながらの食事ですので早く＿＿｣


｢それを言うなら自分がここに来たのはA殿の姿が見えたからです、A殿とは次の仕事の案件について話があります｣


｢空気が読めないのですか？そうだからと言って割り込んでくるのは＿＿｣








…心做しか言い合いがヒートアップしてきている気がする。

やめてくれよ仲良くしようよ、ご飯美味しくなくなっちゃうじゃんか。





｢だいたい弓弦はいつもいい所で乱入してくるじゃないですか

この間のショッピングモールでの件、忘れたとは言わせませんからね｣


｢おや、私が何かしたとでも？｣


｢いいところをかっさらっていったじゃないですか！

あんなに自分らが親身になってA殿の服を見立てていたというのに！｣






……なんか全然違う話になってるけど大丈夫？？

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