君の心を奪いたい。【あんスタ】

give me your hart! ページ14

｢ちょっと凛月さ〜ん……いい加減離れてくださ〜い｣


｢うるさい枕だな…｣


｢なに君すっごく失礼｣





レスティングルームに置いてあるソファーでドラマの台本の確認をしていたらいきなり現れた凛月くん。台本確認をしてる私を見つめたかと思えば、ソファーに寝転んで私の膝に頭を乗せてきた。




私膝枕許可した覚えないんだけど。そして降りかかる暴言。私なんか君に悪いことでもした？？



人のこと勝手に枕にしておいてその言い方は無いんじゃないのかとデコピンを食らわす。そしたらめちゃ鋭い眼光が私に向けられたから私は盛大に目を逸らした。何これなんで私が悪いみたいになってんの？？






｢ねぇ〜なんでこっち見てくんないの〜台本見てるだけでどうせ暇じゃん〜〜〜〜｣


｢ごめん凛月くん見ればわかる通り私全然暇じゃない、めちゃくちゃ忙しい｣


｢文字の羅列を眺めてるだけでしょ｣


｢確認してるんだよ眺めてるだけじゃないよ！

全く…いい加減にしないとそのうち君の口を塞ぐからね｣


｢え、キスで？やだAすごく大胆…嬉しい……｣


｢よっぽど零くんをこの場に召喚して欲しいみたいだね｣


｢召喚って…兄者は悪魔かなにかなの？｣


｢(自称)吸血鬼だからあながち間違ってないでしょ｣





下からぐずる凛月くんを一瞥、私は視線を台本に戻す。かまちょがすごい。こんなにかまちょされるの多分人生で初めてなんじゃないかってレベルで凄いよ君。



下から私の顔をじっと見つめたかと思えば、台本と私の顔の間に手を突っ込んできたり、髪の毛をいじって遊び出したり。もう完全に好き放題である。





｢いい加減にしなよ、そろそろ怒るよ｣


｢Aが怒った姿見てみたいからいいよ、どうせ可愛いんでしょ｣


｢私と喧嘩した人皆口を揃えて『もう二度と喧嘩しない』って言うけど大丈夫？｣





何を隠そう、私は怒ったらとことん無視するタイプである。話しかけても無視、ちょっかいかけてきても無視。

何をされようが反応されない、自分が透明人間なんじゃないかと疑ったと、私と喧嘩した人達は語る。でも自業自得だよね、怒るよっていったのに続けた君らが悪い。

ため息をついて凛月くんの顔と自分の顔をぐっと近付ける。

びくりと体を揺らした彼は目を瞑る。何かを期待するようなその顔に再びデコピンして私はソファーから立ち上がった。





｢…キスしてくれないの｣


｢さあ、次こんなことしたらしちゃうかもね｣



しないけどね。

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