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「やあやあ、こんばんは奥様!今夜は月が綺麗だねぇ」
「何呑気なこと言ってんだお前」
月が綺麗に輝く夜。
既に夢の中にいる赤ちゃんを抱えて立っていた私の元に現れた童磨。
相変わらずの貼り付けたような笑みを浮かべている彼に私は溜息をつきながら、ゆっくりとした動きで童磨と向き合った。
「ごめんね奥様押し付けるような真似しちゃって…
ちゃんと面倒見てくれた?」
「見たに決まってんでしょ、赤ちゃん放置するとか人間として終わってるじゃん
二度と私をベビーシッター扱いするなよ、次したらタダじゃおかないからね」
「でも奥様は優しいから、きっとまた面倒見てくれるよね!そういうところ嫌いじゃないよ、大好き!」
「奥様って呼ぶなって何回言えばいいわけ???」
任務後ってこともあって童磨の話し相手すげぇ面倒くさく感じる。お前に好かれてもなんか嬉しくない(最低)。
身体的に疲れてんのに精神的にも疲れさせてくるとか何事??さすが鬼だね〜〜〜とか言うしかないの??(違う)
会話のキャッチボールというよりドッチボールを交わす私たち。
正直本音を言うのならば、今すぐにでもこの赤ちゃんを引き渡してさっさと童磨には帰って欲しい所なのだが。お生憎様そうはいかない。
一向に赤ちゃんを童磨に引き渡さない私を見て、童磨は首を傾げる。
「奥様、どうしたの?その子のこと欲しくなっちゃった?」
____にたりと笑った私の後ろで、しのぶさんが大きく刀を振りかぶった。
「わぁ!酷いなぁ奥様ったら、俺の事をここで倒そうっていうの?」
「Aさんに話しかけないでください、穢れます」
しのぶさんの攻撃をすんでのところで交わした童磨。少し離れたところで呑気そうに話す童磨をしのぶさんは睨みつける。
「今日は人を喰いに来たわけじゃないんだよ、奥様にお会いするために来たんだ」
「どちらもダメです。
人を食べることはもちろん、あなたのような鬼がAさんと関わるなど言語道断です
Aさんは下がっていて下さいね。あなたは今、私がここで斬ります」
困ったなぁとボヤく童磨の手にはいつもの扇子がない。
彼にとってはあれが最大の武器だろうに、それがない今、圧倒的に童磨は不利。私としのぶさんはほくそ笑んだ。
こいつを倒すには、今が絶好のチャンスというわけである。
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Nami - 冨岡さんに嫉妬する他の鬼滅メンバー面白かったです♪冨岡さん好きだぁぁ♥ (2022年11月4日 11時) (レス) id: 7f8b02d024 (このIDを非表示/違反報告)
もろん - 最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です(言い過ぎてごめんなさい) (2021年6月11日 17時) (レス) id: 2c8540451a (このIDを非表示/違反報告)
マロ(プロフ) - ひかりさん» 夢主ちゃん…君少し贅沢過ぎては…羨ましい!!! あんな素敵な声で囁かれたら気絶しちゃいますよ!? あぁ……好き… (2020年4月4日 1時) (レス) id: d8cf0d1c15 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - マロさん» 無惨と結婚したらあのいい声で囁かれていい顔を毎日拝めるんですよね……至高の幸せですよね………… (2020年4月4日 0時) (レス) id: a5a72bcd0d (このIDを非表示/違反報告)
マロ(プロフ) - 無惨と結婚!? やだ…切実にお願いしたいです……無惨の笑みとか絶対素敵じゃないですか… (2020年4月2日 23時) (レス) id: d8cf0d1c15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひかり | 作成日時:2020年3月28日 10時