【鬼滅の刃】あの子の攻略法求む！！【番外編】

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｢イヤァアアアア！！無理無理死ぬ無理いいい！！｣


｢逃げないでくれ善逸！しかもそっちには分裂したうちの一体が、｣


｢ぁあああああ！！！！｣





夜。情報通りの場所に行くと、ぬらりと現れた鬼。






斬る前から分裂した鬼たちはなかなかに厄介。


俺と善逸だけでは対応できないほどに増え、動きがすばしっこい。斬りかかろうと刀を振るも当たらずに悔しい思いが募っていく。




｢っ、いったぁ！！痛えよ爪！！血出てきたよイヤァーーーーー！！！｣


｢ぜ、ぜんい、…！？｣





善逸の痛がる声がして、そちらを向くと予想外の光景が広がっていて俺は息を呑む。


善逸は数人の村人を庇うようにして立っていた。恐らく代わりに、鬼の攻撃を受けたか何かだろう。腕が大きく斬り付けられ、血がダラダラと垂れているその光景に絶句する。






｢ここは危ないです！！今すぐ別のところに＿＿｣


｢ははは！心配しなくっても大丈夫だよ！何たって俺には神の愛子からの御加護が＿＿＿｣






数人のうちの1人がそこまで言いかけた時、容赦なく鬼がその男の首をもぎ取った。目視し難いその光景に吐き気が込み上げる。


そしてそのままバリバリと男を食べる鬼。栄養価を摂ったからか、鬼がより強くなったように思えた。





｢ば、馬鹿な、俺らは守られてるはずじゃ、｣


｢逃げてください！早く！！｣





村人たちに迫る鬼を出来る限り切り刻む。怖くて足がすくんでいるのか、動ける様子じゃない彼らに俺は歯痒い気持ちに襲われる。




こんなことしてる場合じゃないのに、一刻も早く鬼を倒して、Aが閉じ込められているかもしれない神社に行く必要があると言うのに。




鬼の強さは予想以上だし、村人は出てくるし襲われるし。善逸もギャンギャン言いながらも刀を振るって鬼を確実に斬っているが、分裂を続ける鬼が弱っていくようには見られない。



圧倒的に、こちらが劣勢だ。俺も背中を傷つけられて血が流れ出している。今日は禰豆子は蝶屋敷で留守番だし、手伝って貰えない。



悔しくて歯噛みしたとき、視界の隅で村人に手を上げる鬼が映る。




腰が引けてるのか、動く様子のない村人を喰わんとばかりに襲いかかる鬼は俺から遠いところにいる。




まずい、このままだと人がどんどん死んでいく。






絶対絶命の危機。下手すれば村だけでなく自分たちの命すら危うい状況。






俺の、俺たちの救世主が光を纏って現れた。

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