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「(なんで皆さんこんなに乗り気なの…??)」
困惑しながら木刀を握るAを、心配そうに炭治郎が見つめている。善逸なんて心配しすぎて涙を流している。
「やばいでしょぜっったいにやばいでしょ!!
確かにAちゃん強いよ、すっごい強いけど!!剣術めちゃめちゃ上手いけど!!
でもそれとこれとは話が別じゃない!?相手柱じゃん、しかも男じゃん!!Aちゃんが大怪我しちゃったら元も子もなくない!?」
「Aから困ってる匂いがする…多分Aも善逸と同じこと思ってると思う」
「あいつだけずりぃだろ!俺だって戦いてぇ!!」
「馬鹿お前!!勝ち目がないから俺らが心配してるんだろうが!!お前ただでさえAより弱いのに!!」
ぎゃあぎゃあと騒ぎ出す3人の声がAの耳にまで届く。善逸もどうやら自分と同じことを思ってるらしいと、彼女は少しだけ安心した。
Aは確かに剣術の腕はある。
以前、煉獄と宇髄が彼女の鍛錬の様子を見て舌を巻いたほどである。
もっと言うと、Aには輝哉から柱の勧誘を受けている。現在階級は甲、実力は申し分ないと言えよう。
だがしかし、現役の柱と刀を交えた経験はAにはない。というか剣士同士で刀を交えるのは隊律違反なのだからあったら困るのだが。
現役の柱の強さは計り知れない。いくら次期柱候補といえど、彼らに討ち勝つのは難しい。
今回のこれは隊律違反の例外。
鬼殺隊の長である、輝哉からの提案により開催されるこのトーナメントの話を聞き付けて、大勢の人が彼女らが集まる鍛錬場に集まった。どんな結果になるのかが気になるらしい輝哉も、安全な場所で見物するようである。
「誰から行くの?」
「…俺が行く」
「怪我だけはさせんなよォ」
「(倒すのだから怪我させないのは無理では…???)」
不死川が冨岡にした呼び掛けにAが思わず突っ込む。
そうだ、彼らに倒されるということは彼女が怪我を負うということである。
しかし輝哉からの任務依頼が入った今、Aは怪我をする訳にはいかない。何がなんでも柱を倒す必要がある。
柱側だって負けていられない。
彼女に傷を負わせるのは些か気が引けるが、Aと任務に行くためには彼女を負かす必要がある。第一、彼らは柱。自分より下級の隊士に負けてなど居られない。
Aの輝哉への忠誠心と、柱としてのプライド。
絶対に負けられない戦いがそこにあった。
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Nami - 冨岡さんに嫉妬する他の鬼滅メンバー面白かったです♪冨岡さん好きだぁぁ♥ (2022年11月4日 11時) (レス) id: 7f8b02d024 (このIDを非表示/違反報告)
もろん - 最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です最高です(言い過ぎてごめんなさい) (2021年6月11日 17時) (レス) id: 2c8540451a (このIDを非表示/違反報告)
マロ(プロフ) - ひかりさん» 夢主ちゃん…君少し贅沢過ぎては…羨ましい!!! あんな素敵な声で囁かれたら気絶しちゃいますよ!? あぁ……好き… (2020年4月4日 1時) (レス) id: d8cf0d1c15 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - マロさん» 無惨と結婚したらあのいい声で囁かれていい顔を毎日拝めるんですよね……至高の幸せですよね………… (2020年4月4日 0時) (レス) id: a5a72bcd0d (このIDを非表示/違反報告)
マロ(プロフ) - 無惨と結婚!? やだ…切実にお願いしたいです……無惨の笑みとか絶対素敵じゃないですか… (2020年4月2日 23時) (レス) id: d8cf0d1c15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひかり | 作成日時:2020年3月28日 10時