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ふ、と意識が浮上した瞬間、視界に入ってきたのは生い茂る木々。
あ…?と状況を判断する前に、全身を突き刺すような痛みが私を襲う。
「いっっっったぁ…!!!」
よく見たら所々血が出ている。
あれ私鬼から物理的攻撃受けてなくないか…?てか何ここどこ?私何してんのこんなところで?
数秒間の混乱の後、最後の記憶が脳裏に浮かんだ。
そうだ、私は無一郎くんと一緒に鬼に斬りかかろうとした瞬間に、その鬼から発せられた強風に当たって…
首を動かして周囲を見渡すが、先程まで私がいたはずの宿はない。あの最後に感じた風で私は吹き飛ばされたか何かだろう。
とんでもねぇ…と遠い目をしながら、私は体勢を整えて木から飛び降りた。
もしかして無一郎くんも近くに飛ばされてるのではと周りを見渡すが、そのような人物は見受けられない。
別々になっちゃったか、なんて思いながら私は考えを纏めながら取り敢えず歩くことにした。
先程、部屋に最初に現れたのは上弦の鬼で間違いない。例の誘拐事件()のときに、私が退屈しないようにとわざわざ用意された話し相手の鬼の1人である。
最初はヒィヒィ言いながら部屋にいるだけで正直めちゃくちゃ鬱陶しい存在だったのだが、いつの間にか向こうが勝手に慣れて最終的に馴れ馴れしく絡んでくるようになった。本音を言うとめちゃくちゃ嫌。
閑話休題。
要するに私はあの鬼が言い放ったことにめちゃくちゃイラついている。時間が経ったけどイライラが抜けない。
なんや無惨あいつ事情説明してないんか?と内心悪態をつきながら歩いているときだった。
血の匂いが私の鼻をかすめる。
今となっては嗅ぎなれつつあるその匂いに、私は今まで考えていたことを薙ぎ払った。
よく耳をすませば誰がと誰かが戦う音、慌てて人が逃げるような音も聞こえる。
そして何より感じる良くない“気”。鬼のものであるそれに私は一気に緊張感を高めた。
「大丈夫ですか!!」
私はある場所に飛び出て、目の前に広がる光景に絶句した。
鬼に襲われている面をした少年、水の壺に閉じ込められた無一郎くん。
少年が鳩尾を疲れる瞬間を見て私は絶句した。
彼の身体中には太い針のようなものが突き刺さっていて、見ているだけで痛々しい。
彼は水の壺から抜け出そうと、呼吸を繰り出して脱出を試みるが上手くいかない。水が上手い具合に変形して脱出を阻止している。
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桜花(プロフ) - ぺーじ29の上弦が上限になってますよなおしいたほうがいいかと私が間違ってたらごめんなさい (2020年5月12日 0時) (レス) id: 28a0d4aa7b (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - お二人共コメントありがとうございます…!もうすぐで完結致します、どうか最後までお付き合い下さい! (2020年4月19日 13時) (レス) id: a5a72bcd0d (このIDを非表示/違反報告)
mustard(プロフ) - うわぁぁぁ夢主ちゃん死なないでぇえええ!!夢に溺れるから、ずーっと見てます!文才分けて欲しいほど面白くて、更新されたらポウッって声出して喜びます(?)ハッピーエンドを期待しております(( (2020年4月19日 4時) (レス) id: e36ed0dc7b (このIDを非表示/違反報告)
液体(プロフ) - すごく面白いです...!!続きの展開がとても気になります更新待ってます頑張って下さい! (2020年4月8日 23時) (レス) id: 5db20428bf (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - もえさん、朔弥さんコメントありがとうございます…!朔弥さんに至りましてはご指摘ありがとうございます!更新頑張りますので応援よろしくお願いします〜!! (2020年4月6日 0時) (レス) id: a5a72bcd0d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひかり | 作成日時:2020年3月25日 17時