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そんなこんなで、私は彼＿＿＿産屋敷耀哉さんの家でしばらくお世話になることになった。
彼のお内儀のあまね様もご子息様も、突然居候することになった私を煙たがるような様子を見せることはなく、むしろ快く受け入れてくださった。
それがとても嬉しくて、涙が止まらなくなったのを覚えている。恥ずかしい限りだ。
｢きさつ、たい？｣
｢そう、鬼殺隊。私は彼らをまとめているんだよ｣
ある日、私は鬼殺隊の存在を知った。
縁側に腰掛けて、湯呑みを手にして話すような内容ではなかったのだが、あれは貴重なお話であったと思う。
鬼殺隊。
人喰い鬼を狩る力を有した剣士、そしてその剣士を支える者たちが集まった、政府非公認の組織。
悪鬼滅殺を掲げて戦う彼らの当主である輝哉様に引き取ってもらったのって、実はとんでもなくすごい事なんじゃなかろうか。
｢そうだったのですか、そんな組織が…
私は、世間的な情報を耳にすることもなかったので…存じておりませんでした｣
神に最も近いとされる尊い存在とされてきた私は、『神に愛された子供』としてしか扱われてこなかった。
それ故に、神職の仕事として出かける時以外は無闇に外に出てはいけなかったし、家族以外の人と関わる機会が全くと言っていいほどになかった。
訳もわからず、選ばれた子供として崇められ称えられていた私は、友人を招いて遊ぶことさえ禁じられた。
だから世間一般的な情報は私の耳に入る機会を無くし、届くことは無い。
家族から話されるのは、いつも仕事関連の話だけ。業務連絡、といえばわかりやすいだろうか。
あの頃はあれが当然であると思っていたが、今となっては息苦しい生活を強いられていたと思う。
こう思えるのも、現在輝哉様が私にのびのびとした生活を提供してくれている証だ。
｢…あの、輝哉様？
輝利哉様からお体が弱いとお伺いしたのですが…大丈夫ですか？｣
｢大丈夫だよ、気にかけてくれてありがとう。
最近…Aを迎え入れてから、体の調子がいいんだ｣
私の神力、だろうか。
以前お仕事で伺った病人の方にも、似たようなことを言われたのを思い出した。
良かった、と心の中で安堵して微笑む。
直接じゃなくとも、力になれていることが嬉しかった。
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りりこ(プロフ) - 作者さんチョコヴァン知ってそうだなと思った今日この頃 (2020年5月12日 20時) (
レス) id: d964a10e7b (このIDを非表示/違反報告)
Rain242 - 剣じゃなくて刀では？細かいところ突っついてすみません。とても面白いです！ (2020年5月5日 2時) (レス) id: b25bc8c008 (このIDを非表示/違反報告)
genkiippai0708n(プロフ) - 最終選別は確かきりやではないはず。(きりやは変換がないから) (2020年4月11日 15時) (レス) id: 6f9d963a04 (このIDを非表示/違反報告)
みつき - �い蘯里討�たいですが、�，�一番読みたいです！更新頑張って下さい！応援しております。 (2020年3月21日 21時) (レス) id: 1489a42d36 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - 全部読みたいですが…�，任�願いします。更新楽しみにしています (2020年3月20日 12時) (レス) id: e2c5fada44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あいす
| 作成日時：2020年3月13日 14時
