候補3人目 ページ3
口元からテーブルからビッシャビシャに濡らしたエースに、Aは優しくティッシュを差し出した。
ハッとしたエースがそれを受け取り、口元を拭く。テーブルは魔法を駆使して元に戻した。そしてそのままの流れで口を開く。
｢ま、まって、は？なんて？？？｣
｢いやだから、ここの学園の中で将来の旦那さん見つけようかなって｣
｢どうしてそうなった？？？？？｣
｢逆に学園以外でどうやって探せと？？？
出会い系アプリ使えってか、怖すぎて無理だわそんなん｣
｢絶対そんなもの使うな、怖い目に遭うぞ｣
｢大体ろくな奴いねぇからなあんなん｣
｢なに君ら出会い系アプリになんか恨みでもあんの？？？｣
肩をがっしりと掴んでデュースが諭す。
ろくな奴いねぇからやめろマシーン(迫真)と化したエースは心底心配そうにAを見つめている。どっちも顔は怖い。
過保護か。
しかしそれより心配するのはその場の空気である。お昼ご飯時、食堂を利用する生徒は多い。
毎日賑わうその場で、かなり大声で、しかも衝撃的な内容を話す3人の話に全員が静かに耳を立てている。
食堂はいつもとは考えられないほどに静か。異変に気付け三馬鹿。
だって仕方ない。監督生であるAは、男子校であるナイトレイブンカレッジの紅一点。砂漠の中での唯一のオアシスであり、一輪の可憐な花。
童顔で可愛らしい顔つき、華奢な容姿は誰だって守りたくなるような気持ちにさせる。
くりくりした目も、艶やかな黒髪も、まっしろなその肌も、困った人を放っておかないその優しさも、全てが生徒を魅了した。
そんな可愛らしい容姿に反して、精神は案外図太い。
異世界に飛ばされ慣れない生活を強いられ、学園長からは面倒事を押し付けられ。
しまいには学園で起きたオーバブロットの事件全てに立ち会っている。
そんな中で学園生活を送っている彼女はかなり強いのだろう、精神的に。
じゃなきゃ『帰れなかった時のために将来の旦那見つける』などふざけた事は言わないはずである。
そう、誰もが気になっていた。
彼女の隣の席が準備されるのを狙っていたのである、虎視眈々と。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2866人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
FLOWER(プロフ) - こちらの神作、n周回目なのですが(？？？)本当に飽きないんです好きです…続編、全裸待機で待っております！頑張ってください！！ (8月11日 14時) (
レス) @page38 id: 87ff2022c1 (このIDを非表示/違反報告)
だんご - とっても面白かったです(o^^o)続編楽しみにしてます! (2023年4月10日 1時) (レス) @page38 id: 682f1d07da (このIDを非表示/違反報告)
たい焼きティー(プロフ) - 最高すぎて、、、、(/-＼*)続編楽しみです!!!!! (2023年4月9日 5時) (レス) id: bb745024cc (このIDを非表示/違反報告)
うさマロ(プロフ) - ものすごく続きが気になります！！続編楽しみしてます！！ (2023年3月20日 20時) (レス) @page38 id: 9e17f78ec0 (このIDを非表示/違反報告)
爆発(プロフ) - こんなに面白い作品久しぶりに見つけました！すごいにやけながら見てしまいました！続編とても楽しみです！頑張ってください！ (2023年2月26日 2時) (レス) @page38 id: c0924be3a9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひかり
| 作成日時：2021年3月27日 16時
