7 MEN 侍の女帝とお嬢様は両片思い中。

一人で壊れていく* ~28~ ページ36

Aside



「ただいま〜」



玄関の扉を開けて、いつものように返事が返ってこない挨拶をする。




こっちに来てから一人暮らしだから、
返事が返ってきたら逆にたまったもんじゃない




迷わず家を飛び出してれあくんに電話するやろな、笑




一人暮らしを初めて5年、結構頻繁にれあくんやメンバーをはじめ、事務所の先輩後輩が来てくれるから寂しくはない



この家はジャニーさんが手配してくれたんやけどね、
「You、一人暮らしは危ないよ、誰かと住む?」って言われたなぁ、




でも当時は知らない男の人と住む方が一人暮らしの何倍も怖い、




それに一人の時間もほしいって思ってて




「私、家事とか全部できるんで大丈夫です、心配しないでください!!」って強めに言ったら




「何かあったらすぐ連絡するんだよ」って、一人暮らしを許可してくれた




ちなみに高校にも通ってる、もう卒業やけど…




全て、ジャニーさんのおかげ




感謝しきれないです、、ほんとに




今日もお仕事頑張ったんです、ジャニーさん、
見てくれてましたか??




そんなことを考えながら冷蔵庫から食材を出して料理をし始める




あぁ、今日は大変やったなぁ、




…あんなご褒美、断ればよかったかなぁ、、




今まで私が必死に守ってきたものが壊された




みんなに必要以上に近づかないっていうガードが、、




よりにもよって好きな人に破られた











…でもね、、幸せだった、



だって本当はもっとみんなと気兼ねなく接したいって思ってるから



…もちろんれあくんとも




"愛してる"って、、本当は言いたかったんよ、??





大好きやから、、



もっともっと話したいし……触れたい。





でも…そんなんじゃ、、アイドルなんてやっていけない





早く恋心を捨てなきゃ、




早く思い出に鍵をかけなきゃ、、







―れあくんと出会ったあの日のこと





王子様みたいに美しくてかっこいいって思ったこと





初めてドキドキしたこと





笑顔が宇宙一素敵だと思ったこと





キス、、、されたこと







覚えてちゃいけないの




忘れなきゃ…いけないんよ、







れあくんに恋心を持ってるって気づいてからというもの、一人でいる時の私は、いつもこのことで頭がいっぱいになる




誰にも言えない、言えるはずのない悩み




誰にも分からない痛みを抱えて1人で壊れていく私





誰か、、助けて…





―こんな私が、アイドルでいていいんですか…?

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