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沖田side


「土方さん…あんた冗談でしょう?

知り合ってそんな日の経たない女の病気の治療費を肩代わりするなんざ…」


「うるせえな、ほっとけ。」



鬼の副長のおのじもない。


そんな自分の上司(仮)が、最近変だ。


いや、ヘビースモーカーでマヨネーズに執着する姿からして既に変なことこの上ないが、


更に変になった。


それも退院してからだ。



まず、何故俺がこのことを知ったのかと言うと。


まあ簡単に言えば、近藤さんに相談しているところをばっちり見てしまったからだ。


初めは弱味を握ったつもりだったが、予想の遥か斜め上を行く内容に唖然呆然と突っ立ってしまっていた。


そんな姿を土方に見られた。


何やってんだ俺。まじで死ね土方。





退院する日に、自分と同じ病室のとある女の所に行っていたが


まさか目の治療をするなんて知らなかった。


そして、自分の金を出すこと。


それに驚いた俺は、純粋に土方に聞いた。



でも土方さんはいつも『うるせえな、ほっとけ。』か、『だまれ』の二択である。


なにも話さないなら、下心か、それとも訳があるのか。


普通に考えれば後者だが、俺はとりあえず下心があると見た。






「んで、俺んちかよ。」


「いやー、困った時の万事屋って言うでしょう?」


「んだよ困った時って…。で、何がしたいの?」


とりあえず考えてもダメなので(暇だから)万事屋にきた。


ラッキーなことに、今はチャイナ娘もメガネもいない。

俺は旦那に最近の土方の様子を伝えた。


爆笑してた。


「ウケる!!ウケるよ土方くん!!」


「ですよね〜、やっぱり変でさァ。

何よりちゃんと説明をしない辺り特に。」


俺がそう言うと、旦那は笑うのをやめて真面目な顔で口を開いた。


「まあ、心当たりありまくりなんだけど。

とりあえず、万事屋に来た依頼で、人探しと言伝を頼まれたんだよ。


んで、探してた奴が沖田くんのいう『盲目の女』だった。

その依頼主がもう先が長くないから会いに行けっつったら『目が見えないから無理だ。』って。

そしたら土方くんが『俺が治す』なんて言ってたんだよ。」


「へえ。そんな事が…。」


少なくとも、隊の中で知れてる鬼の副長とは、目が見えなくても見に行けと言う勢いの無茶ぶりをする姿だ。

理由を知ったとしても、俺の中で些か疑問が消えないのは仕方ない。


「旦那、ありがとうごぜえやした。」


俺は頭を下げると、病院へ向かった。

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hikari(プロフ) - 若葉さん» ありがとうございます!正直に言う行き詰まっていたのでそう言っていただけただけで嬉しいです! (2017年4月16日 18時) (レス) id: c3febc506b (このIDを非表示/違反報告)
若葉(プロフ) - 完結おめでとうございます。少し不思議な話で、ちょっと好きな雰囲気でした。これからの活躍も楽しみにして居ます。 (2017年4月16日 9時) (レス) id: 3d0a97c40b (このIDを非表示/違反報告)
hikari(プロフ) - すずさん» ありがとうございます!なかなか更新が滞り申し訳ないです! (2017年4月4日 1時) (レス) id: c3febc506b (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - 毎日、更新楽しみにしてます! (2017年4月3日 23時) (レス) id: 2283804e7c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:hikari | 作成日時:2017年3月28日 21時

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