検索窓
今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:32,262 hit

18 ページ20

「また決まったら、病院に手紙でも送っとく、」


土方はそう言うと、またなと呟いて病室を出た。



「…土方さん。」


「なんだよ、先にいけっつったろ。」


「俺ァ土方さんの言う事は聞かない主義なんでねィ。」


「ぶん殴るぞ。」


「そしたらこっちは傷口を斬りやす。」


「やめろよ。」


数回の軽口を終えると、沖田は真面目な顔で土方を見て言った。


「…土方さん。あんた、よっぽどめんどくさい(にもつ)ここに置いてくんですかィ。」


すると土方は目を閉じて答えた。


「忘れ物なんかした覚えはねえ。」



「あっそうですか。」



・・・


「戻ったか!良かった良かった。遅かったから心配したぞ。」


近藤はパトカーに既に乗ってふたりを待っていた。


その言葉に、沖田は運転席に乗りながら言った。


「近藤さん、土方さんがでっけえうんこ漏らして処理で大変だったんでさァ。」

するとタバコに火をつけていた土方は、驚いて沖田に返した。

「総悟てめえ何ホラ吹いてんだ!!」


「ガハハハ!トシは元気になったようだな!良かった。

さ、屯所へ戻ろう。みんな待ってるぞ。今夜は宴会だ!」


「…宴会って…開く必要ねえよ近藤さん。」


そんな愉快そうな声に呆れて土方は言った。


「いいんだいいんだ。さっ今度こそ戻る!」


沖田は、近藤の言葉を聞いてエンジンをオンにした。



・・・


「副長!お帰りなさいませ!!」



「ああ。」



「土方さーん。始末書出しときやすぜー。」


屯所に戻ると、土方は自室の机の前へ向いた。



「てめえら…仕事できたのか。」


「酷いっすよ副長!俺たち副長のいない間頑張ったんですから!」


「そうだそうだー!」


「そうだぞー死ね土方ー」


「最後死ねと言ったのは誰だー総悟だよなー表出ろー。」


土方は青筋を立てながら言った。


それでもわいわい騒ぐ隊士を見て、疲れ果てたのか土方は何も言わずに自室の戸を閉めた。


そしてタバコの煙を吐くと、提出された始末書に軽く目を通した。


「って…今回に限ったら完璧じゃねえか。
こんなんなら普段もきちんと出来るだろうが…ったく。」



「まあまあトシ。そうカリカリすんな。」



「…近藤さん。またあんたはノックもせずに…」


「和式の扉なんだから仕方ないだろ?


それに、隊士の奴ら結構心配してたぞ?


山崎なんか特に。」

そう言うと土方はため息をついた。

「だから嫌だったんだよ。余計な心配かけるから。」

19→←17



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (49 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
77人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 土方 , hikari
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

hikari(プロフ) - 若葉さん» ありがとうございます!正直に言う行き詰まっていたのでそう言っていただけただけで嬉しいです! (2017年4月16日 18時) (レス) id: c3febc506b (このIDを非表示/違反報告)
若葉(プロフ) - 完結おめでとうございます。少し不思議な話で、ちょっと好きな雰囲気でした。これからの活躍も楽しみにして居ます。 (2017年4月16日 9時) (レス) id: 3d0a97c40b (このIDを非表示/違反報告)
hikari(プロフ) - すずさん» ありがとうございます!なかなか更新が滞り申し訳ないです! (2017年4月4日 1時) (レス) id: c3febc506b (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - 毎日、更新楽しみにしてます! (2017年4月3日 23時) (レス) id: 2283804e7c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:hikari | 作成日時:2017年3月28日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。