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「結局焼肉かよ。」
「チーズタッカルビを食べたくて。」
ほら。と店の前の看板にデカデカと書いてある『チーズタッカルビ』を指差した。
「なんだかんだで私も肉食べたいし、それにビールもあるからwin-winじゃん。」
「ふーん。悪くねェ。」
沖田は何か悪企みでもするかのような笑いを浮かべて、店のドアを開けた。
その楽しげな顔を見た私はただでさえ上がってるテンションが更に上がっていった。
『らっしゃーい!』
席に案内されてそれぞれ座ると、メニューを手にとって楽しい気分のまま各々好きなものを頼んだ。
「いやあ不思議なもんですねィ。ヤベェ奴って思ったような女と飯行くなんて。」
「私もこんなに罵られておいてほいほいサシメシなんて馬鹿だなって思ってまっせ、あんちゃん。」
心の中はドライブミュージックのサビ前のような気分。酒のおかげで上がりまくるテンションはサビにすらまだ到達していないらしい。
夜は本当にまだまだこれからだ。
「おおお美味しそう〜!念願のチーズタッカルビ〜。」
へへへ、と箸を持つとチーズが蕩けるのをただただじっと見つめ続けた。
「いただきます!!」
熱々のお肉とチーズが口の中でクラブを経営するかのようなアツイ展開を広げており、端的に言えばめっちゃくちゃに旨い。
「…美味そうに食うな、あんた。」
「ご飯を不味そうに食べる人なんて可笑しいです。美味しいって思って食べないと材料にも店の人にも失礼!」
そして箸が進みまくる。
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ふゆき(プロフ) - 歩く中二病@ごりらーさん» お気遣いありがとうございます。 (2018年8月30日 20時) (レス) id: c3febc506b (このIDを非表示/違反報告)
歩く中二病@ごりらー(プロフ) - 続き、楽しみにしてます!無理しない程度に頑張ってくださいね (2018年8月30日 20時) (レス) id: c177f1386f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふゆき | 作成日時:2018年8月30日 2時