猫2匹 ページ2
妙と離れて、私はそのまま街を散歩していた。
駅前はそこそこ栄えていて、若者で溢れかえっている。
「…猫ねえ…」
あの丸まってる…いつも寝ているようなあの感じと私が…?
そんなの似ていて欲しくない。そりゃ可愛いけど人間でありたい。
私は不服なのを表すように道端にある石ころを蹴飛ばした。
「…った!」
「え、ぶつかった?ごめんなさい!」
蹴飛ばした石ころはそのまま誰かにぶつかったらしい。確かに私の足の先には男の子がいて、ぼーっと公園のベンチに座っていた。
「…ったく、安眠してたのによ…」
目元にあるアイマスクをおでこにやると、それはそれは端正なお顔が覗いた。
(あれ、この顔ってどっかで見たような…)
石ころがぶつかったことが相当嫌だったらしい。私を見て睨んでいる。
「ご、ごめんなさい…」
「道端の石ころ蹴るなんざあぶねえことは分かってんだろィ。ったくよ…せっかく寝てたっつのに。」
欠伸をしつつそのままベンチを去っていく男の子。
(思い出した、こいつ…)
「お、沖田総悟…」
「あ?なんで俺の名前知ってるんでさァ。」
「…あ、いや…なんか…」
「さてはてめえ攘夷志士か。」
「違…」
沖田総悟はその腰元にある長い刀を鞘から引き抜くと私の前に突きつけた。
物騒だ。っていうかめっちゃ怖い。何を考える暇もない。
そんなに嫌なのか安眠妨害されるのは。
「ごめんなさいいいい!!!」
逃げるが勝ちだ。私はそのまま踵を返して猛ダッシュで逃げ惑った。
なぜか追いかけてくる沖田総悟。私はゼェハァと息を乱してたどり着いた所は古ぼけた神社。
(………やっと…逃げた…か?)
肩で息をする私。なんとか心臓をゆっくりとおさめると鳥居にある名前をよく見つめた。
【猫又神社】
「…猫…また?」
興味をそそられた私はそのまま猫又神社に足を踏み入れた。
階段の下に【立入禁止】と書かれた看板に気づくこともなく。
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インク(プロフ) - ふゆきさん» 完結おめでとうございますw沖田くんが不器用なのは知ってた←そこが可愛いんやろ。沖田くんは私の中ではいつまでも好きなキャラ1位だな(`・ω・´)キリッ (2018年3月7日 16時) (レス) id: 2fb63eb0d6 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆき(プロフ) - インクさん» 夢女子は悪くありませんよ…(・∀・) (2018年3月6日 23時) (レス) id: c3febc506b (このIDを非表示/違反報告)
インク(プロフ) - 更新されるたびにヒヤヒヤしてます...沖田くん、頑張れぇ... (2018年3月6日 23時) (レス) id: 2fb63eb0d6 (このIDを非表示/違反報告)
インク(プロフ) - そもそもが人間なんだからしゃーないしゃーない。てか、それを受け入れろよ。現実を受け入れろよ沖田くん←現実を受け入れずに夢小説に現実逃避してるのはどこの誰でしょーねー。分かったらさっさと自分の将来とか考えろや(ヒィ!すみませんでした!)という茶番でしたw (2018年3月5日 19時) (レス) id: 2fb63eb0d6 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆき(プロフ) - まかろんさん» ありがとうございます!沖田は絶対猫派だと信じてますからね。はい。 (2018年3月4日 18時) (レス) id: c3febc506b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふゆき | 作成日時:2018年2月25日 15時