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「あ、お客さん早速来ましたよ!」


朝ごはんをたいらげ、何とか俺の話題から逸らさせること約二時間。


もうすぐで時計の針が上で重なる時間である。


「新八出てくれー。」


玄関チャイムが鳴り、すいません、と大きめの声で聞こえたのは年端の行かなそうな小娘の声だった。


「銀ちゃん女の子だからって襲おうとしちゃダメアルからな。」


「はいはい。」


新八の後ろを付いてきたのは予想通り若く、恐らく新八や神楽と同年代の少女だ。


「名前と住所と連絡先書いてくれますか?」


新八は客管理ノート、なんていつ用意したのか、そんなファイルから紙を出した。


少女は少し癖のある丸い字体で、『小倉はな』と書いていた。


「はなさんですね。よろしくお願いします。僕は万事屋で働くアルバイトです。もう一人の赤い女の子も住み込みで働いてます。
そこにいる白髪頭の人が万事屋の社長ですよ。」

「坂田銀時だ。」

「神楽アル。」


「で、はなさんだっけか。今回どんな御用でしたっけ。」


「実は彼氏が浮気してるみたいで〜」


「あーそうだったそうだった。彼氏は何歳なの。」

「ハタチ〜。」


こいつは語尾を何かにつけて伸ばしていることで明らかに頭の弱いやつに見えてしまう。こんなんでは浮気されるのも頷けるだろ。


心の中で微妙に罵倒しながらはなに何故浮気が発覚したか聞いた。



「なんかね。クリスマスにデートしようよ〜って言ったのにバイトだよ、とかあ。外に出かけよう〜とか言っても寒いじゃん。とかあ…なんかそんな兆候?みたいなのがあったわけ。」


(銀さんこの人の喋り方のせいで全然頭に入ってきません。)

(我慢しろ。神楽寝るな。)


(眠くなるアルよ。)



「ほ、ほう。それで。」

「怪しいから約束とかしてない日に相手の家に行こうとしたら〜その道の途中で変なババァ連れ込んでたんだよ〜ヤバくない?有り得なすぎて泣いた。」


「なるほど。それは間違いなく浮気ですか?」


「当たり前でしょう?女もすげえエ〇い感じだったし向こうも向こうででれでれしてたし。え、なに。はなを疑うわけえ?」



「そんなことはありません。ただ、もう一度だけ聞いておこうかと。」

女→←事



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作者名:hikari | 作成日時:2017年12月22日 23時

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