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俺はこのままい続けても恋人だらけのこの店では居心地が悪すぎる。


遺されたメモを懐にしまい、そのまま置いていかれたお代を回収して、自分の分と合わせて払うと外に出た。


夜明けに近づいてきた夜空。雲間から見える月は美しく、俺はただそれだけで報われた思いがあった。



酔いも覚めてしまった。こんな感情捨ててしまいたいというのに、これでは酔いの所為としてはけないではないか。



マフラーを口元まで持っていき、凍えるような寒さを感じる体を無理やり温める。


俺は自宅までつくと、ただいまも言わず昨日から敷きっぱなしだった布団に寝っ転がった。


(くそ…むしゃくしゃしやがる。)



こんな感情久しぶりだ。



・・・



「おはようございます。銀さん神楽ちゃん起きてますかー?」



すっかり寝てしまっていたらしい。眠りについた時よりかはマシになったが、やはり冬の寒さは厳しかった。


新八の声を聞いて目が覚めると、俺は襖を開けて神楽を起こした。


「おい起きろ。」


「まだ眠いアル。」


「俺もだ。寝るか。」



「じゃねえだろォォォオオオ!!」


全部のやり取りを聞いていたらしい。新八は眠りに入った神楽ちゃんを引きずり下ろすと今度は俺に向かって呆れたようにこう言った。



「もう九時ですからね?!」

「悪い子は寝てんだよ。」


「いい子になれや。」

事→←去



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作者名:hikari | 作成日時:2017年12月22日 23時

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