自分自身の答が……なかなか見えてこない。 ページ33
『…そっか。言ってなかったかぁ……。まぁ、聞かれたい話でもないし…ね』
「……Aの…旦那…今はどうしてんだ?」
『……あはは、そこ聞いちゃうか。……死んだよ。病気で』
「え、あ……わ、悪ぃ」
『いや、いいよ。こうしてやっくんや薫に聞いてもらった方があいつも喜ぶ』
止まった涙がまた溢れてきた。
『……今度、花を探しにいくから…ちょっとここ空けるね』
「う、うん……」
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茶屋の中に入ってみたら……
「あら、あんた…久しぶりだね」
『お久しぶりです、桜さん。お元気そうで何より』
「あんたこそ…明るくなったね」
桜さんは…身寄りのない私を育ててくれて、しかも姉のように接してくれた。(私は敬語が抜けなかったけど…)
12になってからは男と暮らしてたけど、それまでずっと育ててくれた。
今でも感謝してる。
「…この10年間何してたか知らないけどさ、せめて何か言っていきなさいよ。心配するじゃない」
桜さんが、抱きつきながら言ってきた。
『ごめんなさい。心の隙間がなかなか埋まらなくて……流浪人の旅をしていました』
私も、桜さんの背中に腕を回して、答えた。
「バカ。それで…………答は見つかったの?」
『いや…まだです』
そう言うと桜さんが抱き締めるのをやめて私の方をまっすぐ見てきたから、私も真似をして言った。
「そうかい。じゃあまだあんたはあのときのまま………と言いたいけど、あんたの中にはもう答が出ているじゃないか。」
私の中に……答が?
答をくれる人はいないから……自分で見つけるしかない→←……なんか嫌な雰囲気になりましたね、私こういうの嫌いです。
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作者名:ZR | 作成日時:2016年1月29日 22時