混ぜたら何色？【完結】 (ページ15)

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事件が起きたのは突然だった

ドンドンドン！

朝からドアを叩く大きな音が聞こえる

寝ぼけ眼で時計を見れば、時刻は6:30

は？頭おかしいだろ誰だよ、

「…んぅ、」

同じタイミングで目を覚ました北斗とジェシーも、

眠そうに目を擦った

「さみぃ」

「じゅ…今なん、じ」

「6時半…」

狭い布団に三人で寝ているんだ、寒さからくっつきあった

ドンドン、

止まない音にうんざりだ

「いるのは分かってるのよ！早く出て来なさいよ！」

ドアの向こうから叫ぶ女の声が聞こえた

キン、と耳を切り裂くようなその声は何処かで聞き覚えがあった

「…叔母さん、」

北斗が呟くと同時に震え出す

北斗の向こう側にいるジェシーはすぐに異変に気付き、北斗を布団で包み込んだ

「大丈夫、大丈夫だよ。ゆっくり息吸おうね」

北斗に不快な音をこれ以上聞かせたくなくて、ケータイだけ持って布団から出た

ガチャ、

「やっぱりいるんじゃない！さっさと開ければいいのよ！」

ドアを開ければ今にも部屋の中に入って来そうなソイツ

手で制し、ソイツを押し出すようにドアを閉めた

アタシはあいつに話があるのよ、と喚くソイツは

たしかに俺の脳裏にも焼き付いている北斗の親戚だった

…北斗を捨てた奴だ

「何の用？オバサン」