秘めた想い 〜幸せを捨てる決意〜

24話 ページ26

あ｢お世話になりました｣


退院の前に今回面倒を見てくれたお医者さんに礼を言った


医｢いえいえ、怪我には気を付けてお仕事頑張ってください｣


にこやかに言う親切な医者に感謝の意味を含めて頭を下げた


土｢A行くぞ｣


少し離れた所に居たはずのトシがいつの間にか隣にいた


あ｢うん｣


病院を出て久しぶりの外に胸が高鳴る


土｢近藤さんが明日までは休みにしてくれてっから、体を動かしたりしとけよ？職務に影響が出ても困るしな｣


確かにそうだな


久しぶりに動くと思うように体が動かない


その状態で攘夷志士とかに遭遇しても困る


あ｢うん、分かった。あ、トシが相手してよ｣


私は手で剣を振るようなジェスチャーをして言う


土｢ああ？俺は忙しいんだよ｣


総悟にでも頼め、そう言うトシに残念そうな顔をする


あ｢えー｣


私の反応にトシはやれやれといった感じで呆れた顔をする


土｢……まあ少しならいいが｣


小さな声で言ったようだが、私には十分に伝わっていた


ホント何気優しいからなぁ


あ｢ありがとう！あ、ねぇトシ。万事屋寄っていい？｣


万事屋ぁ？そう嫌そうな顔で聞き返してくるトシ


あ｢だって旦那にパフェ奢らないとだし…元気になった姿見てもらいたいしさ｣


ダメ？そう聞く私にトシは考え込む


土｢はぁ…分かったよ｣


渋々了承してもらった


あ｢ありがとう！｣


笑顔で言う私にトシは呆れながらも微笑んだ

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