秘めた想い 〜幸せを捨てる決意〜

16話 ページ18

沖｢あれ？旦那ァ、三人揃って見舞いですかィ？｣


廊下に出た総悟の声がする


旦那と言っている辺り万事屋の三人が来てくれたのだろう


銀｢あぁ、そうだよ。総一郎くんは済ませたとこ？｣


いや、名前違う


沖｢総悟でさァ。Aはまだ目ェ覚ましたばっかなんで無理はさせねぇであげてくだせぇ｣


銀｢分かった｣


沖｢じゃあ後は任せやした｣


話のきりがついたらしい


コンコンとドアが鳴り私はどうぞと返す


ゆっくりとドアが開き万事屋の三人が入ってきた


神楽は私を見た瞬間総悟さながらの速さで私に抱きついてきた


神｢心配したアルよ！！無事で良かったアル！！｣


神楽は力いっぱい私を抱きしめる


あ｢ごめんね心配かけて…お見舞い来てくれてありがとう。旦那には迷惑を掛けてしまいましたね…ごめんなさい｣


神楽の背中を擦りながらも、旦那に謝罪をする


銀｢気にすんな。パフェ2個で許してやる｣


新｢ちょっと銀さん！けが人にそれはないですよ！！｣


あ｢ふふっ、約束でしたからね。分かりました。二個奢りますよ｣


新八くんの優しさを感じながらも、旦那は旦那で元気づけようとしていることに気付き了承した


銀｢まあ元気そうで良かったよ｣


ところで、旦那はそう切り出す


銀｢さっき総一郎くんと熱々だったじゃん｣


さっきというのは総悟が私に抱きついていた時のことだろうか…


え、いつから見てたアンタら


でもそれが旦那にどう関係してるのだろう


あ｢別に総悟とはそんな関係ではないですよ。にしても驚きですね。旦那がそんなことに興味を示すなんて｣


らしくない、そう続けた


銀｢確かにそういうタイプじゃねぇのは確かだな｣


笑いながら言う旦那。でもな、そう続ける


銀｢Aお前、沖田くんの気持ち知ってんだろ？下心ありの抱擁を受け入れちまっちゃ、お前はアイツの気持ちを利用してることになるぞ｣


それを分かっていてアイツとそう接しているのか？そう険しい顔で聞いてくる旦那


にしても本当に驚きだ


総悟の気持ちをあの一瞬で悟り、それに私にその気がないことまでも


そしてなぜあの無関心無気力の旦那がそんなことを指摘してくるのか


不思議で仕方ない


あ｢本当に驚きですね。旦那がここまで他人に興味を示すとは…確かに私は総悟の気持ちを利用してることになってしまう…でも私のことを好いている総悟を私は拒絶できない｣


銀｢どうゆう事だよ｣


旦那の顔は険しくなる一方だった

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