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尾形はAの腕を掴んだままニコリと口角を上げた。
ヒエッと近くにいたAは小さく悲鳴を上げる。
尾形の細められた目からは絶対零度の瞳が覗いていた。
「これでも俺なりに優しくしてるつもりなんだぜ じゃなかったら、こうしてお喋りする前にアンタをブッ殺してたからな」
「ヒッ…！」
ツーブロックを掻き上げ、メガネを取った尾形の言葉はただの脅しには聞こえない。
男たちはその滲み出る殺意に怯え、女たちは恐ろしい彼氏に捕まったAへ憐れみの目を向けた。
そんな凍りついたテーブルに金を投げ、尾形はズンズンと店を後にした。
外に出ると夜風がアルコールで火照った身体をあっという間に冷やしていく。
何も喋らないまま前を歩く尾形に、Aはおずおずと切り出した。
「…あの、なんであの場にいたの？メガネまで掛けちゃって、まるで…」
「俺を捨てる気じゃないだろうな」
ボソリと呟かれた尾形の言葉に、Aは目を見開く。
店を出てからずっと目線が合わないのも、尾形の歩くペースが速いのも、もしかして…、と辻褄が合ってくる。
「あんなナヨナヨした男にちょっと煽てられたぐらいで調子に乗るなよ ああいう奴は女と見れば誰にでもおべっか使うんだ そもそも…」
「…不安になっちゃった？」
「は、」
一度も振り返ることのなかった尾形が、その言葉にピタリと足を止めた。
そのギョッと黒目を細めた姿に、やっぱり…とAは隠しきれずににやける。
この男、案外可愛いところがあるじゃないか。
「私が可愛いって言われてたから？」
「…あまり調子に乗るなよお前」
ドンッと肩を小突かれた。
暴力反対…！と非難の声を上げる間もなく、耳元に口を近づけて囁かれる。
「そんなに褒められたいなら、俺にも可愛いところを見せてくれよ」
「はい？」
グイと親指で尾形が指し示す方角にはラブホ街。
黄金神威大学のカップルがよくお世話になっているホテルがおそらくたくさんある。
顔を引き攣らせるAとは対照的に、尾形の口角は上がっていた。
「あんなクソみたいな飲み会に行ったお前にはお仕置きしてやらんとな」
「いや私、合コンなんて知らなくて…！」
「知るか」
こうして勢いで入ったホテルでAは可愛く啼かされるハメになったのであった。
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久遠(プロフ) - 宇佐美の狂ってる感じが最高でした！ありがとうございます😊 (4月7日 21時) (
レス) @page43 id: d025dfcb18 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐プリン(プロフ) - 鯉登の現代ver.と明治ver.両方見てみたいです！よろしくお願いします！ (4月7日 10時) (レス) id: b06481f634 (このIDを非表示/違反報告)
久遠(プロフ) - リクエストなんですが、宇佐美との話欲しいです🙇🏻♀️現代でも明治でも良いです！ (3月24日 22時) (レス) @page37 id: d025dfcb18 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐プリン(プロフ) - めちゃくちゃいい話で感動しました〜😭ありがとうございます！ (3月18日 0時) (レス) @page31 id: b06481f634 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐プリン(プロフ) - やばい！鶴見中尉との関係めっちゃ好きすぎて叫びそうです！笑 リクエストなんですがもし夢主だけ生存して鯉登オチだったらっていうと軍に入っていない少し幼い夢主と鶴見との絡みが見てみたいと思ったのですが出来ますでしょうか??お願いします！ (3月13日 23時) (レス) id: b06481f634 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽなふ | 作成日時：2024年2月25日 23時
