二百六十一 ページ11
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「き、きさまぁ〜、手をかさんかツキシマぁ〜！」
「ツキシマじゃ、ないれす…」
いかないと。
とりひき、しないと。
おがたさんのところへ、みんなつれていって、それでおがたさんがみんなをバンバンって、みなごろし。
「ツキシマぁん？いっしょに…、スギモトを…」
「だからぁ〜、ツキシマじゃないってばぁ！」
なのに、なんだコイツじゃますぎる！！
覆い被さるようにして肩にしがみついてくる大男、もとい鯉登は、どうやらAを自身の腹心と人違いをしているようであった。
肘鉄を食らわせてやろうとAが思い切り肘を引くも、結局体重を支えられず二人してビールの海に再び倒れ込むこととなった。
「じゃあ一体だれなんだ〜？きさまはァ！」
「こーさかです〜！てんさいそげきしゅの〜、こーさかで〜す」
「こーさか…？こうさかぁ！？ま、まさか、ゆめか…？こうさかがおいのうでの中に…！？」
はやく、しないと、いれずみ男がにげてしまう…。
そんなAの焦りとは裏腹に足はもつれ、手には力が入らない。
そして同じく大量のビールを浴びて頭がおかしくなった鯉登がギュッと腕を掴んでくる。
「ゆめ…、夢でもかまわん！こうさか、きいてくれ！」
「な、なんれすか こんなときにぃ…」
「いましかないんだ！きけぇ！」
鯉登の真っ赤に紅潮した頬を、ぼーっと見つめるA。
頭がガンガンと痛むが、目の前の男が何やら眉を吊り上げ真剣な表情を浮かべているのはなんとなく分かる。
「…おいが！守ってやっ！…じゃっで、そばにもどってけぇ！」
「もどってけ…？……しょーい、どの…？」
「おいん家に来ればだいも…、つるみどんだって手をだせんはずじゃて… こーさかァ〜！」
どうして今、この男はこんなことを言うんだ。
回らない頭を必死に動かして、Aは考え込む。
…こいと、しょーいのそばにいれば、守ってくれる…？
「わぁ〜！」
情けない叫び声と共に二階堂が飛んできて、あえなく二人とも撃沈する。
真っ直ぐで、そしてどこか苦しそうだった鯉登の表情に胸のどこかが痛む気はする。
それでも、私は…、それでも私は足を止めるわけにはいかないのに。
ダメだ、一旦目を瞑ろう。
頭を覚醒させなきゃ。
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なお(プロフ) - 最後の結末はあの花を意識されてますか！？ (5月6日 11時) (
レス) @page46 id: b9f10e639b (このIDを非表示/違反報告)
ぽなふ(プロフ) - 塩トマトさん» いつも感想とてもモチベになりました！こちらこそ長く読んでくださってありがとうございました (2月26日 16時) (レス) id: 501bdc7901 (このIDを非表示/違反報告)
ぽなふ(プロフ) - べちゃべちゃだいこんおろしさん» 泣いていただけてこっちも感涙です…！完結できてよかったです (2月26日 16時) (レス) id: 501bdc7901 (このIDを非表示/違反報告)
ぽなふ(プロフ) - 豆腐プリンさん» うわ〜いつも感想とても励みになりました！ありがとうございます (2月26日 16時) (レス) id: 501bdc7901 (このIDを非表示/違反報告)
塩トマト(プロフ) - 完結おめでとうございます！ずっと素敵な文章と物語に感動と喜びと驚きとドキドキで満たされました！ありがとうございました！ (2月26日 15時) (レス) @page46 id: ce7328f6ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽなふ | 作成日時：2024年1月23日 23時
