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「私、中途半端なんです あの人を支えたい、あの人と共に血塗られた道を歩みたいと思っているのに、杉元が目の前で殺されるのは我慢ならなかった 死んでほしくないと…、そう思ってしまった 杉元の命ではなくあの人を選んでいればって、何度そう考えても」
尾形は人の愛を信じられない男だ。
そんな男に、自分は最大の悪手を打った。
しかし、それでも…
��お前はもう自分の意思で動けるようになったんだ、勝手に生きることを諦めてんじゃねえぞ��
杉元の言葉に確かに救われたのだ。
「それでもやっぱり、私は何度だって杉元を助けるためにあの人に銃を向けてしまうんでしょう」
これが尾形に対する裏切りだというなら、絶対に許されないことだというのなら、自分は…
「やったら、面と向かって尾形にそう言てやれや」
「え？」
「思うちょったよりてそいな、わいは」
「てそい…？」
「面倒な性格だ、と言っちょるんだ」
なかなか難しい。
というか、出身でもないのにローカルな薩摩弁が通じると思わないでほしい。
「杉元を助けたことを後悔していないのなら、今のをそっくりそのまま尾形の奴に言ってやれば良いだろう 間違っても、殺されてもいいなんて思うんじゃない」
自分が内心思っていたことを鯉登に言い当てられたような気がして、ギクリとした。
そうだこの男、何も考えていないボンボンのように見えて、その実鋭く人の本質を見通しているかのようなその物言いが、昔から鼻につくのだった。
何にも遠慮や配慮をしてこない生き方だったのか、それはAには眩しく、そして羨ましく見えた。
「そして今ので私は確信した お前はやっぱり尾形とは違う、真っ当な人間だ」
私が、真っ当な人間…？
今まで鶴見中尉の命令で、汚い仕事だってそれなりにこなしてきた。
それに何より自分には大義が無い。
誰かの命令に依存して決定権を委ねてきた。
「前から、お前のその何かを諦めたように斜に構えた態度が気に食わんかった」
見えるはずのない光に照らされている気がした。
正道を進む者の、強烈な光だ。
「自分で思っているよりもお前は気の良い奴だ」
もうやめてくれ。
それ以上その綺麗な瞳で、言葉で、私を灼かないで。
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ぽなふ(プロフ) - まるまさん» 嬉しいです〜完結まで頑張りたいです！ (11月4日 12時) (
レス) id: 501bdc7901 (このIDを非表示/違反報告)
ぽなふ(プロフ) - kuuualohaさん» ありがとうございます！またテンポ良く上げられたらと思います (11月4日 12時) (レス) @page12 id: 501bdc7901 (このIDを非表示/違反報告)
まるま - 何時も楽しく読ませてもらってます！これからも応援してます!!✨ (11月3日 22時) (レス) @page42 id: 176e021716 (このIDを非表示/違反報告)
kuuualoha(プロフ) - 更新待ってます(泣)！ (11月3日 7時) (レス) @page42 id: 8717a25739 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽなふ | 作成日時：2023年10月2日 8時
