7年経ったのに未だに関係が曖昧すぎる件。【名探偵コナン】【松田陣平】

歪なカップルの誕生 ページ2

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私の想いに変化があったのは入校式から少し経ってから





きっかけは些細な事だった






ある日、松田が他の教場の女の子に告白されているのを見かけた





少しだけ、松田が照れているように見えた





その姿を見た瞬間、胸の辺りが締め付けられる感覚を覚えた





そんなに鈍感ではない私はすぐにその原因が分かってしまった






それと同時に、あぁ。やっちゃったな。と後悔した





すぐに突っかかってくるような可愛げのない女、松田でなくともお断りだろう






高校時代の歴代元カレは口を揃えて私を振った





｢顔は可愛いのに残念な奴｣だと





全くその通りだと思う




誰もこんなの好きにならない。





だから松田への密かな恋心はずっと黙っておくことにした





…つもりだった







｢お前、俺の事好きだろ｣




『………はぁ？！』






想いを押し殺そうと決めてから1週間も経たずに張本人に見抜かれてしまった






否定したいのに、あまりにも突然図星を突かれた私は口をぱくぱくと動かすだけだった






そんな私の様子を見て、松田は得意気に笑ってみせた






｢お前が良いなら、付き合ってやらないこともないぜ？｣





お得意の上から目線




以前にも似たような言葉を聞いた気もしたが、この時はカッとなるよりも恥ずかしさの方が上回っていた




ここで可愛く『お願いします』とでも言えば良かったのだ




だが、変に意地を張った私は『………お試しで！』とよく分からない事を口走った






それを松田も面白がったのか｢いいぜ｣と同意






そして私達は晴れて歪なカップルとなったのだった









***








あれから警察学校を卒業して、松田と萩原は機動隊へ





私は警視庁の捜査一課に配属となった





それからというもの、萩原が爆弾の解体中に危うく死にそうになったり、原因の爆破犯を潰すために松田が捜査一課に転属になった






今でも覚えてるのが3年前の11月7日のこと





本当に松田が死んでしまうのではないかと肝が冷えた





観覧車と病院に設置されていた爆弾は、どちらもなんとか解体されたものの、本当に焦った





それからもヒロが公安の潜入中、潜入先に正体がバレたせいでFBIによって保護されたり、伊達班長が結婚したりと本当に様々な事が起こった





降谷は今日も元気に潜入中らしい







7年経った今でも、私達は正式にお付き合いを申し込んだ訳ではない

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