【名探偵コナン】私はひとりじゃ生きられない。2nd【松田陣平】

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諸伏side






Aは松田の実の妹だ




見た目はほとんど似ていなくて、共通してるのは髪と目の色くらい





でも中身は共通してる事が多くて、あんな感じのが2人もいるなんて教官が大変そうだな…と偶に鬼塚教官が可哀想に思える





そんなAは兄ととても仲が良く、お互いの事はお互いが1番分かっている





まだ付き合いが浅い俺でも分かるほど、お互いを特別視しているのは明らかだった





双子にしては距離が近い




それが俺が2人を見て1番最初に抱いた印象





これはセーフなんだろうか…と苦笑しつつも見守ってはいたが、2人が楽しそうな姿を見ていくうちに、お互いがこれで良いなら気にする事もないという考えに至った






そして今日、萩原が持ちかけた初恋の話題





Aの初恋についての話になった時、松田の表情が今にもその相手に手を挙げに行きそうな程に凶悪なものになっていた





それからAが渋々と言った形で告げた、初恋の人の人物像





それを聞いた時、さっきとは打って変わり、目を見開いてただ驚いた表情をしていた





何かを言うわけでもなく、ただ黙っていた





その時のAはあまりにも愛おしいものを見つめるような眼差しをしていた




まだ、その人の事を密かに想っているかのように＿＿＿＿＿





彼女のそんなひたむきな気持ちが、表情が、俺の母性を湧き立たせ、思わず娘を嫁にやれないと茶番劇を繰り広げてしまった






茶番劇の後、松田の初恋の話に切り替わり、退場した松田の代わりにAが話をしてくれた





さっきまで、とても優しい表情をしていたAからは考えられない程憂鬱そうな表情で話すもんだから、どう声をかけたらいいのか分からなかった





｢……Aちゃん｣





彼女の幼馴染みの萩原が彼女の名を呼ぶと、ハッとしたAは何を思ったのか、慌てて松田の初恋相手について説明し始めた





彼女の笑顔は、取り繕ったかのようにぎこちなかった

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