【名探偵コナン】私は1人じゃ生きられない。【松田陣平】

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｢………そっちのお前、見たことあるな｣





ずっと黙っていた陣平がいきなり、まだ名前を知らない金髪イケメンに向かってそんな事を呟いた





見たことあるって、言われてみれば見たような気もしなくもないけど…






｢……降谷零だ｣





『降谷零…？』







あ、首席だったかで代表挨拶をしていたのが確か、降谷零って名前だったはずだ





正直ボケっとしていてあんまり覚えていなかったが、確かに壇上で話す彼は金髪だったようにも思える





｢ゼロと俺は幼馴染みなんだ｣





『ゼロ…？』





｢零だからあだ名がゼロってことか｣





ハギの言葉になるほどと1人納得した





｢ゼロは金髪だけど生まれも育ちも日本なんだ



頭も良くて運動神経もできて……｣





｢おいヒロ 喋りすぎだ｣





｢あ、ごめんつい…｣





今にも降谷くんについて語り出してしまいそうだった諸伏くんを降谷くんが制する


少ししゅん…としてしまった彼はまるで子犬のような幼さを感じさせた





『女児か』




｢Aちゃん？｣





いきなり変なことを言い出した私をハギが少し引き気味で私を見た



やめろ そんな目で見るんじゃない





『諸伏くん、ヒロって呼ばれてるの？』



｢え？ああうん｣



『私もヒロくんって呼んでもいい？』



｢ああ、勿論。｣




ニコッと笑ったヒロくんに出会って初日にして懐いてしまいそうだ




可愛い。とっても可愛い(2回目)





｢おいこらA 尻尾振ってんな｣




『痛ｯ…！！


ちょ、陣平！チョップはズルいって！痛い！』





｢男に媚び売る必要なんざねぇだろお前は｣




『別に媚び売ってはないっ…痛っ！ごめんって……！



頬摘まないで伸びちゃう！』





｢おーおー伸びろ伸びろ。どこまで伸びっか測ってやるよ｣





｢おいおい そこまでにしとけよー？｣





いつものようにケラケラと笑うハギと言葉の割に止めには入らずに微笑ましそうに私達のやり取りを見守る伊達くん








｢＿＿＿＿＿＿＿ヒロ 部屋に戻ろう｣




｢あ、そうだな。じゃあまたな｣





自己紹介が済んだからなのか、降谷くんとヒロくんは行ってしまった





｢降谷も陣平ちゃんと同じで愛想が無さそうだなー｣





｢ちっ あんな奴と同じにしてんじゃねえ｣





『なに陣平？降谷くんが気に入らないの？』






じっと去って行く降谷くんの後ろ姿を睨みつける陣平にそう問うが、陣平は何も言わなかった

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