【MU】ド腐れ縁 (ページ11)

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9話ページ11

「だから…！はめられたの！」

「やーん！嘘なんてつかなくていいのよー！」

あの後、すぐに寮に入りたまえと声をかけられたが、支度もしたいし、ルームメイトに伝えたい、と、半ば強引に2日の猶予をもらったのだ

で、帰ってきたらこの始末

マディはAを放すまいと、八つの触手で拘束している

「で？で？良い人いる！？」

「良い人って…」

興奮を隠しきれずにいるマディの鼻息が荒い

そんなに興味深いのか、と頭をひねった

「ハビエル先輩とかどう！？やっぱかっこいい？」

「は、ハビエル先輩？」

「えー！知らないの！？」

マディは彼女の肩をガクガク揺さぶると、首も連動して振れた

「し、知らな、ま、動かさなっで」

マディの腕を叩いて目が回ってきたことを伝えると、マディはあ、ごめん、とパッと触手を放した

Aは胃からこみあげてくる嘔吐感を収めるため、ベッドに伏せる

「ハビエル先輩っていうのはね！RΩRの中でも一番の人気を誇ると言ってもいい人なのよ！もうすごくかっこいいの！あの触角と冷めた目が最高なの！かなり好み！」

マディは触手を揺らし、頬を蒸気させながら言った

そのとき、Aは思い出した

「…その人にコーヒーもらった、と思う」

「ええー！！ずっるーい！！」

そんな大声が聞こえるまで、コンマ5秒