story53 ページ9
洞窟の中で火を起こし、濡れた着衣を以前のように乾かしていた。よこに寝そべる狼の鼻面が、甘えるようにリヴァイの素肌に擦り寄る。
「どうした」
ぐりぐりと押し付けてくる頭。腕をあげてみると、あぐらをかいていたリヴァイの太股の辺りに頭を乗せた。
「おい、こら」
わざとらしく耳がパタパタする。
「……ちっ。今だけだからな」
ふさ、と尻尾が揺れた。ゆっくりとした時間の中、焚き火がたてる音と湖に落ちる水滴の音に、自然と瞼が落ちる。完全に眠りにつく前に、リヴァイは狼の喉を撫でた。
バチッ！
「キャンッ！」
突然の悲鳴にはっと目をさます。狼の尻尾が燃えていた。
「……………は？」
まさかの展開に頭がついていかない。リヴァイが固まっている間に、パニックになった狼が湖に飛び込んだ。
バシャーンッ！！
巨体が飛び込んだのだ。かなりの水が飛び、焚き火どころかリヴァイと干していた服まで濡れた。
「…………」
折角乾かしていたのに、とか。また濡れたじゃねぇか、とか。もろもろの怒りを込めて水面を睨み付ける。そして、見えてきた栗色の髪に、再び固まった。
「はっ、う、ぷ、うー！」
「……」
何故、彼女の姿に戻ったのか。濡れたのがいいのか？いや、なら雨でびしょ濡れだったじゃないか、は？え？なんだ、これは。
頭の中が混乱していた。その声を聞くまでは。
「リー、ぱっ、ぷっ、たす、うぱ、け、て！」
「………って溺れてんのか！？早く言え！」
湖に飛び込み、Aのもとまで泳ぐ。暴れる身体をしっかり抱き抱え、水面に顔を出してやった。
(なんでこんなに濡れなきゃなんねぇんだ)
(今日は水難の相でも出ていたのか…？)
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さと芋 - すっごく面白いですo(｀ω´ )oこれからも頑張ってください！ (2015年4月10日 1時) (
レス) id: 1ff7e22c1f (このIDを非表示/違反報告)
☆ユウ☆ - えっΣ（ﾟдﾟlll）使ってなかったんですか？なら大丈夫じゃないですか〜( ´ ▽ ` )ﾉ (2015年4月9日 21時) (レス) id: ef0a60f552 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - ゆうさま>言われてきづきました。あまり古いネタ使ってなかった…！ (2015年4月9日 20時) (レス) id: 675366c207 (このIDを非表示/違反報告)
☆ユウ☆ - ありがとうございます！古いネタってどんなやつですか？ (2015年4月8日 23時) (レス) id: ef0a60f552 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - ゆうさま>おきになさらず！同じ趣味をもつかたと話すときは、あまり年は気にしないので。ネタ…結構古いネタとか、つかってます。たぶん。（← (2015年4月8日 22時) (レス) id: 675366c207 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灯霧
| 作成日時：2015年4月6日 19時
