story88 ページ44
流石に丸一日起きっぱなし、というのは疲れる。朝食の時間になったころ、Aが突然寝てしまった。起こしても起きないくらい、深い眠り。仕方なくそのままにしていたら、リヴァイの仕事が終わった今でも寝ている。
「……」
そっとベッドに座り、栗色の髪を撫でながら、リヴァイは今日の会議を思い出していた。
「シオン・アルマーニ。現在ウォール・シーナエルミハ区在住。中央に関わっている形跡は無かったが…」
「ウォール教への出資者であり、本人も熱心な信徒。まぁ、珍しいタイプではあるね。資産は貴族としては中の中くらいかな。王立図書館の館長をしている」
ハンジとミケの調査結果を口頭と書面で聞く。
「家族構成は、妻エリザベス、長女クラン、次女ミレィ、長男ルーベンス。それと兄が一人。その兄が…スーリヤだ」
「スーリヤ自身はウォール・マリアのシガンシナ区に住んでいた。彼が勤めていた新聞社できいたら、弟のシオンとは絶縁状態で、彼が王立図書館の館長をしていることや結婚していたことすら知らなかったらしいよ」
「彼の家族は、今は？」
エルヴィンの問いかけに答えたのは、リヴァイ。書面の一部をトントンと叩く。
「エリザベス、十年前に死亡。死因は転落事故。クラン、ミレィは五年前に死亡。強盗殺人の犠牲者…と、なっているが。なぜ、中央憲兵が調査をしている？」
中央憲兵団は、王政のためだけに存在する憲兵団。彼らは王政のためだけに動く。反乱分子だったりその疑惑があるものならば、彼らが動くだろう。だが今の情報だけだと、とてもそうは思えない。調べてきた二人も、肩を竦めていた。
「そこがよくわからないんだよね。パッと見、シオンって男はごく普通の貴族なんだ。まぁ…珍しいとは思うけど、王立図書館での勤務は問題なさそうだし、自分の領地に住んでいる民にも支持をする声が多い」
「アルマーニ家は元々、中堅貴族だ。領地もそれほど広いわけではなく、貴族にしては恐ろしく質素な生活をしていたらしい。生産者と共に畑を耕すような気さくな領主。だが、領民の話では、子供を見たことはほとんどない、ということだった」
(少なくとも、今の調査結果だけでは判断しづらいな…)
(……Aに伝えるか？)
(いや、まだいい。もう少しシオン・アルマーニとその家族について調べてみてくれ)
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さと芋 - すっごく面白いですo(｀ω´ )oこれからも頑張ってください！ (2015年4月10日 1時) (
レス) id: 1ff7e22c1f (このIDを非表示/違反報告)
☆ユウ☆ - えっΣ（ﾟдﾟlll）使ってなかったんですか？なら大丈夫じゃないですか〜( ´ ▽ ` )ﾉ (2015年4月9日 21時) (レス) id: ef0a60f552 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - ゆうさま>言われてきづきました。あまり古いネタ使ってなかった…！ (2015年4月9日 20時) (レス) id: 675366c207 (このIDを非表示/違反報告)
☆ユウ☆ - ありがとうございます！古いネタってどんなやつですか？ (2015年4月8日 23時) (レス) id: ef0a60f552 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - ゆうさま>おきになさらず！同じ趣味をもつかたと話すときは、あまり年は気にしないので。ネタ…結構古いネタとか、つかってます。たぶん。（← (2015年4月8日 22時) (レス) id: 675366c207 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灯霧
| 作成日時：2015年4月6日 19時
