story70 ページ26
「……ハンジ。てめぇの責任じゃねぇ」
何も言えなくなったハンジに、リヴァイが呟く。
「俺の行動の責任は、俺がとる。アイツが何を考えて行動したか、わかっているつもりだ」
「なっ……、だったら尚更酷いだろ！」
「当たり前だ。酷くしたんだからな」
鼻で笑うリヴァイの気持ちがわからない。知らず、ハンジはリヴァイから距離を取っていた。
「……わざと…？」
「そうだ」
「あんなにあんたを慕っていた、Aを……」
「あぁ。わざと傷つけた」
リヴァイはあっさりと、それを肯定した。
「……わかんない…わかんないよ、リヴァイ…。なんで…？」
「わかんねぇよ。お前には」
着衣をなおし、割れたティーセットを片付け始めるその姿は、普段のリヴァイと全く変わらない。それが余計、恐ろしく感じた。
「おし、えてよ…。なんで…？」
「……Aには、男と女っつー考えがねぇ。だから、仲間だという理由だけで誰彼構わず引っ付いたりもできる。今まではそれでも良かった。心身ともにガキだったからな」
リヴァイの手が、陶器の破片を集める。淡々と。
「だが、今のアイツを見ろ。あれだけ無防備に、男でも構わず引っ付く。知っているか？モブリットは鼻血垂らして恍惚としていたらしいぞ」
「…ナナバから、聞いた」
「そうか。とにかく、今のアイツは無意識に男を誘う。それこそ、誰彼構わずな。本人に自覚がねぇし、仲間だから無防備にもなる。……あのままじゃ、遠からず誰ぞに襲われていた。言葉で理解するのが早いか…いや、遅かっただろうな」
「…だから、リヴァイが…？」
「そうだ。俺を信頼しているからこそ、その危険性もわかりやすくなる」
「それで、Aに嫌われても…？」
「……惚れた女が人間不信になるのは見たくねぇ。なにより…スーリヤの望みは人としての幸せをアイツが知ることだ。なら、幸せと同時に不幸という言葉を教えなければ意味がない」
集めた陶器を、リヴァイの靴が踏み砕いた。
(不幸というものを認識するからこそ、幸せというものの価値がわかる)
(アイツを幸せにするやつが俺でなくとも)
(不幸を教えるのに一番最適なのは、俺だ)
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さと芋 - すっごく面白いですo(｀ω´ )oこれからも頑張ってください！ (2015年4月10日 1時) (
レス) id: 1ff7e22c1f (このIDを非表示/違反報告)
☆ユウ☆ - えっΣ（ﾟдﾟlll）使ってなかったんですか？なら大丈夫じゃないですか〜( ´ ▽ ` )ﾉ (2015年4月9日 21時) (レス) id: ef0a60f552 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - ゆうさま>言われてきづきました。あまり古いネタ使ってなかった…！ (2015年4月9日 20時) (レス) id: 675366c207 (このIDを非表示/違反報告)
☆ユウ☆ - ありがとうございます！古いネタってどんなやつですか？ (2015年4月8日 23時) (レス) id: ef0a60f552 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - ゆうさま>おきになさらず！同じ趣味をもつかたと話すときは、あまり年は気にしないので。ネタ…結構古いネタとか、つかってます。たぶん。（← (2015年4月8日 22時) (レス) id: 675366c207 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灯霧
| 作成日時：2015年4月6日 19時
