story213 ページ19
「………で、なんでお前らまで残ってる？死ねばいいのに」
呼び止めたのはミカサだけなのに、何故かアルミンとエレンの姿が残っていた。舌打ちをするAに対して、アルミンとエレンが顔を見合わせる。
「…あの、何て言ったらいいか…」
「……俺たち、謝らなきゃって」
要領を得ない話し方に、イライラする。カツカツと爪先で床を叩きながら、予想している事を口にした。
「もしかして、開拓地で僕に噛みついてきた時の事か？」
「ぇっ」
「な、覚えて…！？」
「当たり前だ。僕に噛みついてくる勇気のある阿呆は、お前らくらいだったからな。そして」
ヒュッ！ヒュッ！
「「…………へ？」」
「エレン！？アルミン！」
二人の眉間にペンが刺さった。驚く三人に、盛大な舌打ちをしてみせる。
「何故、お前らが謝る必要がある？あの時、お前たちは自分の気持ちに素直になっただけだろ。大人ならともかく、ガキの言うことでへこたれるほど、僕は弱く見えるのか？死ねばいいのに」
「あの…」
「僕はファミリーネームで呼ばない主義だから、お前らのこともファーストネームで呼ぶぞ。アルミン、お前の主張は正しかった。エレン、お前の言い分もだ。誰にも家族を奪う権利は無いし、許されていいことじゃねぇ。だがあの時言ったことを撤回するつもりもない。過去を気にするくらいなら、これからを気にしろ。お前たちを待ち受けている三年間は、後ろを見ながら歩いて行けるほど易しい道のりじゃねぇんだからな」
訓練で死んでいく兵士の実情を知るAの言葉は重く、深いものだった。その空気に飲み込まれた二人を尻目に、Aはミカサを見る。
「ミカサ。お前、自分の姓であるアッカーマン一族について、なにか知ってるか」
「ぇ…アッカーマン…ですか」
「あぁ。例えば…ケニーという名を聞いたことは？」
「……ありません。私は父から、一族が迫害されてシガンシナ区の僻地に逃げてきたとしか」
「…………そうか。ならいい」
疑問を差し挟む余地を与えず、Aは三人を置いて部屋を出た。
(なぜこうも、情報が不足しているのだろうか)
(それを考えて考えて考えて)
(不意に、一つの結論に達した)
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灯霧(プロフ) - 黒山茶花さん» 調査兵団の男たちは皆様格好いいです！……オルオはギャグキャラと見せかけてやっぱり格好いいタイプかな？（←）ありがとうございます！続編もお楽しみください！ (2015年8月21日 23時) (
レス) id: 3be15bf116 (このIDを非表示/違反報告)
黒山茶花 - 完結と思いきや、続編あるんですね！ミケがリヴァイ並みにかっこよく見えてきました。次も頑張ってください！ (2015年8月21日 22時) (レス) id: 317b6485e4 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - アオさん» ありがとうございますこれからもか頑張ります！ (2015年8月21日 10時) (レス) id: 3be15bf116 (このIDを非表示/違反報告)
アオ(プロフ) - これまで読んできた作品の中で一番ドキドキワクワクしました！これからも頑張って下さい！ (2015年8月21日 10時) (レス) id: 167c570c52 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - 白桃さん» ありがとうございます！今後も精進していきます！ (2015年8月21日 9時) (レス) id: 3be15bf116 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灯霧
| 作成日時：2015年8月17日 13時
