Story92 ページ10
京都に着いた日は、そのまま周辺の散策に出て一泊。夜のうちに呪符を持ってきた術師に頼まれ、呪力登録とやらを済ませた。翌日、京都校にて対戦相手と顔合わせ。一日目の対戦種目は団体戦で、京都の学長楽巌寺からの提案種目だった。
「で、呪霊討伐レース…ねぇ」
「これ、圧倒的にウチが有利じゃん。夏油の呪霊で京都校攪乱して、その間に五条がパァンッ!終わり」
「なーんか拍子抜けだよな」
全員が全員初参加なため、恒例種目がなんなのかは知らされていなかった。まさか毎年、競争の仕方も似たようなものだとは思っていなかったのだ。
「んー…でも、これって京都校の学長が提案してるんすよね?さすがに傑さんの術式まったく知らん、というのは考えられねぇんすけど」
「そうだね。解き放たれる呪霊に何らかのマークがしてあるか、もしくは京都校にはその特徴が伝えてあるか。…何かしらの妨害工作はされているかもしれない」
「もしくは、向こうが夏油さんを集中攻撃する…ということもあり得ますね。式神使いは術者を叩くのが鉄則ですから」
ふむ、と考え込むAと七海の横で、でもさ、と灰原が明るく言う。
「夏油さんなら平気ですよね!なんたって強いし!」
「…ははっ、まぁね」
「そりゃそーだろ、俺と傑は最強コンビだぜ?」
苦笑する夏油の肩を、悟ががっしと組んだ。な、と近い距離の蒼い瞳に、夏油の表情が緩む。
「…ああ、もちろんだとも」
「んじゃー呪霊はむしろ、七海とAがパパッと祓っちまいな。俺と灰原で、傑と硝子はばっちり守ってやるからさ」
「能力的にはその方がいいでしょうね。敷地範囲は広いが…こちらも妨害に合う可能性がある。A、対複数戦になったとして、時間を稼ぐなり勝つなりする自信は?」
「誰に物言ってんだてめぇ。あるに決まってんだろ」
「だろうな。ではバラバラに行動、呪霊を祓ったら携帯で連絡を」
「OK。全部で十体、だっけ?」
「三級相当が十体前後、二級が一体、だったな。一応二級を倒せば勝ちらしいが」
「じゃ、そいつは私がもらう」
「貴女の索敵能力で私より先に見つけることができるなら、好きにしろ」
「むっか。ぜってぇ先に見つけてやる」
「はっ」
呪力コントロールでAに負けたことがない七海が、鼻で笑った。
「んじゃ作戦会議はそんな感じだな!行くぞおめーら!」
(悟が最初に動いた)
(私と、A、七海)
(灰原と硝子)
(…いつまでも、彼らとともにいたいと願う)
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灯霧(プロフ) - 森さん» 応援ありがとうございます!また七海夢書くと思うので宜しくお願い致します! (2022年2月28日 0時) (レス) id: 58548306cb (このIDを非表示/違反報告)
森 - YouTubeのはきっと、千葉茉吏衣というアイコンの人だと思います。 これ面白かったです❗応援してます‼ (2022年2月25日 0時) (レス) id: d826e852a9 (このIDを非表示/違反報告)
福寿茶寮(プロフ) - 灯霧さん» YouTubeでも似たようなコメントをみた事がありまして,もしかしてと思ったのですが,そうだったんですね…。 ありがとうございました。 (2021年12月22日 21時) (携帯から) (レス) id: 998ae028aa (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - 福寿茶寮さん» 申し訳ございません!私が気づいてなかったばっかりにご不快な思いをさせてしまいました。報告し非表示にしてあります。あの人はどこの七海夢にも出没するアラシみたいなものです。今後も見つけ次第非表示にいたします。お手数をおかけいたしました…! (2021年12月22日 15時) (レス) id: 659f7a97b9 (このIDを非表示/違反報告)
福寿茶寮(プロフ) - マリイ(七海建人の嫁)さん» 変な事書くのやめて下さい。 (2021年12月22日 11時) (携帯から) (レス) id: 998ae028aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:灯霧 | 作成日時:2021年8月3日 16時