Story90 ページ8
顔を洗って口をゆすいで、悟と一緒に道場に行くと、そこにはすでに灰原と七海の姿があった。思っていた以上の時間を、中庭で過ごしていたらしい。
「あっ、A!」
「お待たせしたっす、硝子さん、傑さん。作戦会議、はじめましょー」
気まずい表情のまま話しかけようとした灰原をさえぎって、Aは二人に笑顔を浮かべた。悟には何があったかを話してある。彼はいい顔をしなかったが、まぁ二人を突き放すことでAの気が済むなら、積極的に仲直りに加担はしないと言ってくれた。はいはい、となにか言いたそうな二人の首にヘッドロックをかまして、無理やり円を描いていた。
「でもさ、実際問題作戦もなにもあったもんじゃないでしょ。こっちは
「バックアップも硝子さんがいりゃー何の問題もないっすからね。あとは個人戦の出る順番くらい?」
「京都校の情報はないんだっけ」
「今の二、三年に知り合いはいねーな。Aは?」
「同じく。同学年にクソがいるけど」
「ああ、いたなそういや。ま、あれは来年ぶちのめしゃーいいだろ。それより今だ」
ひょいひょいと話を進めていく五条兄妹と傑、硝子に、七海と灰原はついていけていなかった。そもそも交流戦の話自体、寝耳に水だったのだ。
「夏油さん!交流会ってなにやるんですか!」
とうとう耐えられず、灰原が声を上げる。傑が、ああ、と顔をあげた。
「まぁ手っ取り早く言えば、腕試しだね。毎年学長がランダムで方法を選ぶ…ってことになっているが、一日目が団体戦、二日目が個人戦っていうのが通例らしいね」
「個人戦はそのままだよな。団体戦の形式は、多少変わるってきいてるぜ。去年は集団戦でやったんだろ?で、ウチのボロ負け。ま、あいつらじゃーな。任務で死んだってのも納得」
「悟。先輩であり故人を悪く言うのは良くないよ」
肩をすくめて言う悟を、傑が戒めた。あぁ?ガンを飛ばす悟の後頭部を叩いて(傑に意識が向いていたからか、無限で防御されずいい音がした)Aは提案をする。
「なんにせよ集団戦法ってなら、傑さんの呪霊で空からの索敵、兄さんが前線、私と建人がその後ろ、硝子さんをバックアップに護衛を雄…って感じすか」
「そうだね。空爆できそうなら、私も攻撃に参加かな」
(淡々と作戦を立てるA)
(先ほどの怒りなどどこに行ったのか)
(それが逆に、恐ろしいと思った)
80人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
灯霧(プロフ) - 森さん» 応援ありがとうございます!また七海夢書くと思うので宜しくお願い致します! (2022年2月28日 0時) (レス) id: 58548306cb (このIDを非表示/違反報告)
森 - YouTubeのはきっと、千葉茉吏衣というアイコンの人だと思います。 これ面白かったです❗応援してます‼ (2022年2月25日 0時) (レス) id: d826e852a9 (このIDを非表示/違反報告)
福寿茶寮(プロフ) - 灯霧さん» YouTubeでも似たようなコメントをみた事がありまして,もしかしてと思ったのですが,そうだったんですね…。 ありがとうございました。 (2021年12月22日 21時) (携帯から) (レス) id: 998ae028aa (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - 福寿茶寮さん» 申し訳ございません!私が気づいてなかったばっかりにご不快な思いをさせてしまいました。報告し非表示にしてあります。あの人はどこの七海夢にも出没するアラシみたいなものです。今後も見つけ次第非表示にいたします。お手数をおかけいたしました…! (2021年12月22日 15時) (レス) id: 659f7a97b9 (このIDを非表示/違反報告)
福寿茶寮(プロフ) - マリイ(七海建人の嫁)さん» 変な事書くのやめて下さい。 (2021年12月22日 11時) (携帯から) (レス) id: 998ae028aa (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:灯霧 | 作成日時:2021年8月3日 16時