Story83 ページ42
つらつらと考え事をしている間に、眠っていた。私は自分が思っていた以上につかれていたらしい。
「んー」
朝ちゅんなんていつぶりだろう、と思う。時計を見るとまだ6時前。そりゃ久々だわ。いつもは9時とか8時起床の人なんだから。とりあえず部屋着に着替えてパーカーを羽織り、ちょっと考えてから部屋の外に出る。ま、トイレにもいきたいし…降りるか。トン、トン、と降りたら、がちゃりと扉の開く音。階段の下にしのぶちゃんが来た。
「おはようございます、Aさん。お早いですね」
「おはよう、しのぶちゃん。…もしかして、寝てない?」
「ええ、まぁ」
苦笑するしのぶちゃんは、どことなくげっそりとしていた。
「寝なくて大丈夫…?」
「鬼殺隊の仕事をしていれば、夜明かしなどはよくあることですので、そこは大丈夫です。まぁ…伊黒さんのお相手をずっとしていた、というのは疲れましたけど」
「あ、はは…ごめんねぇ」
「いえいえ。いいんですよ」
それで、と手招きをされて、私は改めて階段を降りきって彼女の隣にいく。するとしのぶちゃんが顔を寄せてきて、耳元に小さく囁かれた。
「とりあえず、状況は理解してもらいました。ただ甘露寺さんはともかく、伊黒さんの信用を得るのは大変だと思われます」
「…そっか。まぁしょうがないでしょ。昨日のやり取りみても、ずいぶん疑り深い人みたいだしね」
「ええ、まぁ…。なので、彼の暴言についてはあまり気になさらないでください。根はいい人なのですよ」
「わかった。頑張る」
私の答えに、しのぶちゃんはほっとしたようだった。じゃぁいきましょうか、と居間に行く。そこには昨日と同じ姿勢で私を睨みつけてくる伊黒さんと、昨日よりはくつろいだ様子でお茶を啜る甘露寺さん、そしてしのぶちゃんと同じようにどこかげっそりしているむいくんと不死川さんがいた。
「お…はよう、みんな」
「おぉ……」
「…おはよう」
う。2人の恨みがましい視線が痛いです。ごめん、丸投げして。心の中で土下座をしながら、一応笑顔を浮かべて改めて、とお辞儀をした。
「ここの家主の相沢A、年齢は25、職業は自営業のレストラン…料理屋をしています。よろしくお願いします」
「……伊黒小芭内だ。いいか、貴様のことを信用したわけではない。何もかも信じたわけではないのだからな。そこを勘違いするな」
「甘露寺蜜璃です!よろしくね、相沢さん!」
(対照的と言うのは)
(このことを言うんだろうね)
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灯霧(プロフ) - 絵宙(えそら)さん» ぎゃあ!見つけ次第順次直していきます……!ご指摘、お気遣いありがとうございます!頑張ります! (2020年4月16日 9時) (レス) id: 58548306cb (このIDを非表示/違反報告)
絵宙(えそら) - 宇髄さんの「ずい」は骨へんですよ〜公式さんも間違えてましたね…w公式さんは少し寝た方が良いと思うんですよ…w天元郎にしちゃってましたし…夜中作業でしたら灯霧さんも寝てくださいね!!! (2020年4月15日 17時) (レス) id: 63faa5bcfc (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - 神夜神美さん» ありがとうございます!体調の心配まで……!腰を痛めているなうな私には有難いです!← (2020年2月23日 18時) (レス) id: 58548306cb (このIDを非表示/違反報告)
神夜神美(プロフ) - すごくおもしろくて最高でした!更新頑張ってくださいね!でもお体にもお気をつけてください!! (2020年2月23日 16時) (レス) id: 0f455588ed (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - ももさん» コメントありがとうございます!ぜひぜひ、楽しんで頂けたらなによりです! (2020年2月21日 23時) (レス) id: 58548306cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:灯霧 | 作成日時:2020年2月20日 15時