story45 ページ49
攻撃をかわされたAは、空中で体勢を直し隣の家の屋根に着地した。現れた瞬間の、一番隙ができるタイミングでの攻撃をいとも簡単によけたその男の匂いが、Aの思考を侵食する。
「ガルッ！ゥゥウウウ！」
「おー、怖い怖い。野犬かい？」
「ウゥゥウゥ！」
Aが毛皮に覆われている獣ならば、その毛は残らず逆立っていたはずだ。その男は危険だと、本能から警鐘が鳴り響く。
その様子をつぶさに見ていたリヴァイは、判断を下した。
「てめぇら。先にもどれ」
「……いいのか」
「あぁ。こいつはAに用があるらしい」
「ならなおさら、私たちもいたほうが！」
「うるせぇクソメガネ。こいつは、危険だ」
Aがこれ程に威嚇している。怯えている。その理由が、ようやくわかった。血の匂い。
「おい、コスプレ野郎」
「ひどいなぁ、そんな言い方。傷つくよ」
「勝手に傷ついてろ。……何人殺した？」
「数なんて数えちゃいないよ。まぁ…あの場にいたやつらは、みーんな殺しちゃったけどね」
笑い混じりに告げるその男からは、血の匂いしかしない。白かっただろう手袋は、真っ赤に染まっていた。この、あり得ないくらい濃厚な血の匂いに、Aは反応したのだ。
「……わかった」
「！？」
「二人とも、行くぞ」
エルヴィンの決断が、ハンジとミケを驚かせる。だがエルヴィンは、さっと身体を翻して走り始めた。慌てた様子でミケがその後を追う。
「クソメガネ。てめぇもいけ」
「……で、でも…」
「他に仲間がいたらどうする。…しっかり、守れ」
それは、エルヴィンを守れという言葉に他ならない。迷ったのは一瞬。ハンジは走り出した。
(エルヴィンはこれで大丈夫だろう)
(問題は、ここからだな…)
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灯霧(プロフ) - darkroseさん» ありがとうございます！この話は笑いを取りにいってみました！（←）おたのしみくだされば嬉しいです！ (2015年5月7日 0時) (
レス) id: 675366c207 (このIDを非表示/違反報告)
darkrose(プロフ) - ９話面白いです！今から全部読ませていただきます！ (2015年5月6日 11時) (レス) id: b09570af35 (このIDを非表示/違反報告)
☆ユウ☆ - 一杯本読みます!!!頑張ります!!!!!! (2015年4月6日 17時) (レス) id: ef0a60f552 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - ☆ユウ☆さん» え！？いや……一杯本読めば、言葉が勝手に出てきますよ…？昔からなので…それくらいしか思い当たらないです… (2015年4月6日 17時) (レス) id: 675366c207 (このIDを非表示/違反報告)
☆ユウ☆ - 小説書くコツを教えてください…(-｡-; (2015年4月6日 16時) (レス) id: ef0a60f552 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灯霧
| 作成日時：2015年4月5日 9時
