story26 ページ30
「…嘘…伸びてる…」
ハンジの言葉に、リヴァイは嘆息。Aは首を傾げている。
「……元々の身長は？」
「百二十だったよ。計り間違いでなければ」
「……計り間違いの可能性は」
「これが壊れてない限りない。三回計ったんだから」
「こいつの成長期がたまたまこの時期でたまたま伸びまくったってことは」
「あり得ないよ。だって、二週間で十センチだよ？」
「……？」
当の本人は全くわかっていないようだが、二人は目を見合わせてため息をついた。
「早く調査を進めないとね…」
「エルヴィンとミケはなにをしてる」
「今日？一日会議だったと思うけど」
まったく調査が進まないわけだ。忙しさナンバーワンとナンバーツーが担当しているのだから。
「……ハジ…」
「ん？どーしたー？」
「痛い」
「おっと！ごめんごめん。もういいよ」
身長計の計りが痛いと訴えるAを開放する。改めて見てみると、確かに成長していた。
「……こうしてみると、美人だねぇ」
「黙って突っ立ってりゃな」
リヴァイのシャツから出ているすらっとした四肢。丈が長く膝丈ワンピースになるので、紐でウエストを結ってある。ベルトは着けようと思ったら引っ掛かれたのだ。
「二週間で、随分人らしくなったね。リヴァイ」
「……たまに、遠吠えするがな」
「でもさ。昼間に行動するって、すごい切り替えだと思うよ？」
「俺にくっついてりゃそうなる。お陰で俺まで、早寝早起きになりそうだ」
「それに、ここに来たばかりの時は見境なく警戒しまくってたし」
「獣だからな。こいつは。群れと認識したら、早いんだろ」
「まぁ、確かにね…」
基本的に、Aの行動は狼のようだ。群れと、敵。リーダーがエルヴィンで、エルヴィンが認めていれば群れの一員、というような。
それ以外にも、たまに骨付き肉の骨をひたすらかじっていたり遠吠えしたり、いきなり四つ足走行をしたりもする、が。
それが、少しずつなくなっている。人らしい行動が増えたのだ。
「ハンジよ」
「なんだい？」
「こいつが成長してるのなら、俺の部屋にいるのは不味いだろう」
「え、リヴァイ、それって襲っちゃうから部屋かえろってこと！？」
「黙れ奇行種」
容赦ない鉄拳が、ハンジの顔にめり込んだ。
(ハジ…ハジ)
(こいつなら平気だ。無駄に頑丈だからな。戻るぞ)
(……か、ん？)
(……固いから、平気だ)
(ハジ…かたい…)
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灯霧(プロフ) - darkroseさん» ありがとうございます！この話は笑いを取りにいってみました！（←）おたのしみくだされば嬉しいです！ (2015年5月7日 0時) (
レス) id: 675366c207 (このIDを非表示/違反報告)
darkrose(プロフ) - ９話面白いです！今から全部読ませていただきます！ (2015年5月6日 11時) (レス) id: b09570af35 (このIDを非表示/違反報告)
☆ユウ☆ - 一杯本読みます!!!頑張ります!!!!!! (2015年4月6日 17時) (レス) id: ef0a60f552 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - ☆ユウ☆さん» え！？いや……一杯本読めば、言葉が勝手に出てきますよ…？昔からなので…それくらいしか思い当たらないです… (2015年4月6日 17時) (レス) id: 675366c207 (このIDを非表示/違反報告)
☆ユウ☆ - 小説書くコツを教えてください…(-｡-; (2015年4月6日 16時) (レス) id: ef0a60f552 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灯霧
| 作成日時：2015年4月5日 9時
