story25 ページ29
「りー、でき、た」
「見せろ」
どこにいくにもくっついてくるAの、自由すぎる行動。それを抑制するために始めたのは、読み書きの練習だった。
もともと好奇心が強いのか、Aはしょっちゅうリヴァイに質問をしてきた。忙しいとあしらっても全く通用しないので、かなり悩んだ結果がこれ。好奇心が強いなら、知識欲もあるだろうと踏んだのだが、これが笑えるくらいに大当たり。面白いくらいに静かになり、リヴァイの仕事も進むようになった。
「……よし、終わったぞ」
次の課題と採点済みの課題を渡すと、Aの目が赤いインクを追いかける。
「まる、ふえ、た」
「ああ。この調子で頑張ってくれ」
「……りー、うれ、しい？」
「は？なんでだ」
「……え、が、お？」
Aの使う単語も増えてきた。理解できるものも。未だに接続詞などは使わないが、以前より分かりやすくなったのは事実だ。
ただ、そんなことを言われると思っていなかったリヴァイは、思わずAを二度見した。
「……誰が、笑顔だと？」
「…りー、笑う、うれしい。……違う？」
「……いや」
バカな子ほどかわいいと言うが、あれは嘘だとリヴァイは思った。Aの理解力が優れているから、自然と教える方も熱が入ってしまう。
(…緩みすぎだな)
口許に手をやり、少しだけ揉みほぐす。ニヤニヤしている兵長など、冗談じゃない。
「……リー？」
黙ってしまったリヴァイを覗き込んでくるAに返事をしようとして、ふと気づいた。
視線が少しだけ、高い。
「……A。ハンジのところに行くぞ」
「ハジ？へや？」
「そうだ。ついてこい」
(まさか、と思う)
(こいつを拾って、二週間もたっていないのに)
(だが、気のせいでないのなら)
(重大な問題だ)
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灯霧(プロフ) - darkroseさん» ありがとうございます！この話は笑いを取りにいってみました！（←）おたのしみくだされば嬉しいです！ (2015年5月7日 0時) (
レス) id: 675366c207 (このIDを非表示/違反報告)
darkrose(プロフ) - ９話面白いです！今から全部読ませていただきます！ (2015年5月6日 11時) (レス) id: b09570af35 (このIDを非表示/違反報告)
☆ユウ☆ - 一杯本読みます!!!頑張ります!!!!!! (2015年4月6日 17時) (レス) id: ef0a60f552 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - ☆ユウ☆さん» え！？いや……一杯本読めば、言葉が勝手に出てきますよ…？昔からなので…それくらいしか思い当たらないです… (2015年4月6日 17時) (レス) id: 675366c207 (このIDを非表示/違反報告)
☆ユウ☆ - 小説書くコツを教えてください…(-｡-; (2015年4月6日 16時) (レス) id: ef0a60f552 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灯霧
| 作成日時：2015年4月5日 9時
