story37 ページ39
「急げ、ファーラン！」
「兄貴！俺も手伝う！」
「まったくどいつもこいつも…」
凶悪なまでにつり上がった口許から、あの言葉がでる。
「この程度で僕をおさえられるなんて…死ねばいいのに」
言葉と行動は、同時。背後から躍りかかったイザベルをかわして、リヴァイに突っ込んでいく。剣を構えるリヴァイ目掛けて、躊躇いなくアンカーを打ち出した。
「なっ！」
まさかの攻撃方法に、避けはしたもののリヴァイの体勢が崩れた。その頭に両手をついて跳び箱の要領で飛び越え、さらに背中を足場に高く高く跳躍する。思わず振り返ったファーランの視界には、イザベルにぶつかったリヴァイの姿。地面に激突しそうな二人をミケが救出している光景が見えた。
「クソッ…！」
せめて自分がやらなければ。幸い、Aは高く飛び上がったせいで模型との距離がある。ファーランは剣を構えてアンカーを打ち込み、削ぐ動作をすればいい。どう考えても、自分の方が早い。
「これで！」
「甘い！」
「終わりだ！」
二人の声が交差した瞬間、ファーランは何が起こったのか理解できていなかった。確実なのは、自分の方が近くにいたはずなのになにかが目の前を通りすぎて反射的に動きを止めてしまい、その間にAが項を削いだことだけ。驚きに目を見張り、すぐに意識を次の模型へと移す。あと三体、これも近い位置にあった。今まで広い場所に点在していたから、その配置に一瞬違和感を覚える。だが今は、Aが向かったのと違う模型に急ぐ事だけを考えた。Aとまともに競争してはいけないと、この短時間で思い知らされたから。
「な、何が…？なぁ、兄貴…」
「……わからん」
地面に降ろされたイザベルとリヴァイは、Aの動きに魅入られていた。離れて見ていたはずの自分達でさえ、何が起こったのか把握はできなかったのだ。食い入るようにAを見つめる二人を尻目に、ミケはあるものを拾っていた。
(アイツはこういうギリギリの駆け引きがうまい)
(だからこそ、人類最強だった)
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灯霧(プロフ) - 777さん» 普通のペンだと難しいとおもいますよー。私も姉に投げつけたいww (2015年7月16日 9時) (
レス) id: 3be15bf116 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - 南湖さん» 万年筆のようなものを想定しているので、返しは自作でしょうwwありがとうございます！頑張ります！ (2015年7月16日 9時) (レス) id: 3be15bf116 (このIDを非表示/違反報告)
777 - ↓いったい何に使う気ですか;…と言いつつボクも欲しい！弟に投げつけたい！！自分のペンにカエシ付けられるかな… (2015年7月16日 0時) (レス) id: 1bd62eb53b (このIDを非表示/違反報告)
南湖(プロフ) - ペン先に返しがついてるペンってどこに売ってるんでしょう。欲しい← 更新頑張ってください！ (2015年7月15日 22時) (レス) id: 160e01a0b4 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - 777さん» 固まらせたかったんです（←草がはえて嬉しい！ (2015年7月14日 23時) (レス) id: 3be15bf116 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灯霧
| 作成日時：2015年6月27日 8時
