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Story38 ページ39

ふわふわと。
ゆるゆると。

夢を見ていた。

家族が生きていた時の夢だったか。それとももう何年も前に死んだ、犬の夢だったか。

脳が覚醒を始めたころには、その夢はぽろぽろと零れ落ちて。

ああ、忘れたくない。幸せな夢だ。温かい夢だ。

そんな思いも、消えていく。


「…クシッ」


自分のくしゃみで目が覚めた。うわ、寒いじゃん。布団の中のぬくぬくと、布団から出ている顔のひんやり感が全然違う。っていうか鼻冷たっ!

思わず布団の中にある温もりに抱き着きなおして、暖を取った。


「………ん?」


布団の、中に、ある、温もり…?

私は今、なにに抱き着いてる?


恐る恐る視線をさげると、見た目だけでもわかるさらさらな黒髪が目に入った。なんだしのぶちゃんか。意外に寂しがり屋さん。トイレにでも行って部屋間違えちゃったのかなぁ。あ、寝顔みたれ。絶対かわいいぜぐへへへ。


「………ん?」


しのぶちゃんにしては角ばった頬。通った鼻筋。



「……ぎゃっぁぁぁぁぁああああああっ!?!?!?!?!?」
「…んー…」


思わず叫んで壁に張り付く。耳元で大声を出したというのに、その人は眉を寄せて、あろうことかごろんと寝返りを打った。


ドタドタッバタンッ!


「どうしましたかっ、Aさん!」
「おい、なんだァ!?何があったァ!?」


隣の部屋にいたしのぶちゃん、次いで一階にいた不死川さんが、私の悲鳴にかけつけてくれた。ちょっと二人ともノックくらいしてよ!私寝起きだよ!いやそんなこと言ってる場合じゃないと思うけれど!


「だ、だだだ、誰っ!?この人だれ!?寝てたらいつの間にかいたんだけどぉぉおお!!」


ベッドから飛び降りてしのぶちゃんに抱き着いたら、ぐっと私の腰を引き寄せて背中にかばってくれた。おおう、男らしい。二人が慎重にその人の顔を覗き込み。


「「…なんだ」」
「……へ?」


いきなり、気の抜けた声をあげる。状況の飲み込めない私は、しのぶちゃんにしがみついたままで。不死川さんがため息交じりに、その人の頭をバシンッと遠慮なく平手打ちした。


「起きろ、時透ォ」
「安心して下さい、Aさん。怪しい人物ではありませんよ」
「……もしかして、またぁ!?」


(んー、と目を開けたその人は)
(とても表情の読めない顔で)
(眠たそうにあたりを見回していた)

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コサキ(プロフ) - ち◯こさん» あと名前変えろ。きっしょ。 (2月19日 22時) (レス) id: d52feb45e3 (このIDを非表示/違反報告)
コサキ(プロフ) - ち◯こさん» お前の事違反報告したから。お前の方こそ暇人やろ。 (2月19日 22時) (レス) id: d52feb45e3 (このIDを非表示/違反報告)
るるる - ち◯こさん» あなたの方がおもんないで。もうやめとき虚しいから。 (2月13日 1時) (レス) id: b7b0607f35 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - コサキさん» おおっとぉ!?ご指摘ありがとうございます!修正いたしました! (2022年1月13日 22時) (レス) id: 58548306cb (このIDを非表示/違反報告)
コサキ(プロフ) - 1995年は平成7年ですね。 (2022年1月13日 21時) (レス) @page12 id: beb81ab5f5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:灯霧 | 作成日時:2020年2月11日 16時

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