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Story19:胡蝶side ページ20

ドタドタドタ、バタン!!

耳をすませばすすり泣く声が聞こえそうなくらい、居間の中は静まり返っていた。


「……不死川さん、あまり怒らないでください。相沢さんはきっと、混乱しているだけですから」
「チッ…ンなこと、分かってる…」


急須にお湯を入れて(このけとるという電化製品は驚いた。お水を入れれば電気の熱で沸騰させるという仕組みらしい。これだけでも、私の知る時代には無い技術だ)少し蒸らし、出涸らしになってしまったお茶を湯呑みに注ぐ。この作業だけでも、少し荒立ってしまった私の心は落ち着いた。


「先程、状況の擦り合わせをした通りの事が起きているとして…。この世界には、鬼というモノが存在しない。治安がどうかは定かではありませんが、相沢さんが1人で診療所へ行くことになんの躊躇いもなかったことを考えると、そこそこは良いのだと思います。つまり…彼女の言った通り、本当に私たちは住む世界の違う人間なんですよ」
「言われなくとも分かってる」


と言いつつイライラしている様子だったけれど、湯呑みを一気に煽った不死川さんは、ふぅと心を落ち着けるように息をついた。そう、それでいい。


「突発的な事件については、私たちの方が慣れているでしょうね。ですからここで彼女の怒りに合わせ、喧嘩などする訳には行きません」
「……あぁ」
「今後、それは注意してくださいね?先程、言い返そうとしていたでしょう?」
「………悪かった」
「あら、珍しい。不死川さんが素直に非を認めるなんて」
「喧嘩売ってんのか、胡蝶ォ」
「とんでもない」


クスクス笑って見せれば、また盛大な舌打ちをした不死川さん。

かち、かち、かち、と、時計の秒針が動く音。

外で子供たちの声がする。


「………平和ですねぇ」
「……昼間だからな」
「それにしても…空気が緩やかです。蝶屋敷にいても、これだけ穏やかな空気はなかなか味わえなかったものですよ」
「確かに…な」


私たちのいた場所との決定的な差。鬼がいない、鬼の脅威がない。ただそれだけのことで、こうも平和な空気を味わえるとは。


(その恩恵に気づいていない彼女に)
(ほんの少し、怒りを覚えた)

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コサキ(プロフ) - ち◯こさん» あと名前変えろ。きっしょ。 (2月19日 22時) (レス) id: d52feb45e3 (このIDを非表示/違反報告)
コサキ(プロフ) - ち◯こさん» お前の事違反報告したから。お前の方こそ暇人やろ。 (2月19日 22時) (レス) id: d52feb45e3 (このIDを非表示/違反報告)
るるる - ち◯こさん» あなたの方がおもんないで。もうやめとき虚しいから。 (2月13日 1時) (レス) id: b7b0607f35 (このIDを非表示/違反報告)
灯霧(プロフ) - コサキさん» おおっとぉ!?ご指摘ありがとうございます!修正いたしました! (2022年1月13日 22時) (レス) id: 58548306cb (このIDを非表示/違反報告)
コサキ(プロフ) - 1995年は平成7年ですね。 (2022年1月13日 21時) (レス) @page12 id: beb81ab5f5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:灯霧 | 作成日時:2020年2月11日 16時

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