純愛。2 ページ2
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日付は変わり、昨日助けて貰ったお礼と、菓子折りを持っていき、道場へ入門する…これが今日する事だ。
記憶を辿りながら、あの姉弟がいた場所へと行く。
「ここら辺にあるはずなんだが…」
そう思い、辺りをうろうろしていると、昨日の綺麗な青年の姉らしき人物がいた。
今声をかけなければ。
そう思い走り出した。
「あ、あの、」
「なんです…って、昨日の!あの後大丈夫でしたか?」
「えぇ、お陰様でありがとうございました。
昨日は本当に申し訳ありませんでした。
つまらないものですが…」
敬語を使って丁寧に菓子折を渡す。
女はえぇ!?いいんですか!?と、遠慮がちに言うがぐいっと渡す。
「どうぞ、遠慮なさなず。」
「本当にありがとうございます。
これって、あの有名な和菓子屋の…高いですよね?」
「えぇ、まぁそれなりに。ですがそれほどのことをしてもらったのですから、当然のことです。」
なれない敬語を使いながら、必死に使いこなしているようにするのは、なんとも辛い。
「そして、あの、今日来た理由はもう一つありまして…」
「?なんですか?」
女に道場まで案内してもらい、館長と話をした。
「そうですかそうですか!うちに入門したいだなんて嬉しい限りですな」
「今の私には自分を護ることすら出来ませんので…。」
でっち上げの内容を容易く信じるゴリラっぽいこの男、近藤勲には申し訳ないと思う
「あんたがうちに入門するたァな…
考えもしなかったぜ」
「いいじゃねぇですか、ね?Aさん」
青年、__沖田総悟に急に名前を呼ばれてびっくりするが、そこは抑えて、
「そ、そうですよね、沖田さん」
若干沖田さんと言うのにドギマギしてしまったが、
それに彼は気づいたのだろうか。
「総悟でいいでさァ。あと、敬語使い慣れてねぇでしょ?昨日みたいな口調の方がAさんらしくていいと思いやす」
Aさんらしい
こんなこと言われたの初めてだ。
…嬉しい
「って、あれ!?望月殿なんで泣いてるの!?」
「おい総悟、お前何したんだよ」
「俺は何もしてやせん!Aさん、俺なんか嫌なこと言いやしたか?」
心配してくれている…?…私のために…
「うわぁぁ!!さらに泣いちゃってるよ!」
「もう総悟、お前近づくな!」
「そんなの嫌でさァ!」
…このままじゃ、沖田さんが危ない。
「いや、違うんだ、沖田さんにAさんらしいって言われて、嬉しくてたまらなかったんだ…」
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しゃしゃねこ(プロフ) - どんぐりさん» どんぐりさん!コメントありがとうございます!最終的にはハッピーエンドを目指しておりますので…!読んでいただきありがとうございます、 (2017年10月1日 1時) (レス) id: 0f734cf238 (このIDを非表示/違反報告)
どんぐり(プロフ) - 続きが気になり過ぎます…!急展開に次ぐ急展開でもう、毎話読む度ドキドキしてました!幸せなエンドを信じて、これからも更新応援しています! (2017年10月1日 1時) (レス) id: 84127baa22 (このIDを非表示/違反報告)
しゃしゃねこ(プロフ) - みーたん@銀さんらぶさん» コメントありがとうございます前作から一気読みされたんですか!!ありがとうございます。私自身も、夢主さんの過去を書くのは辛いんですよね(笑)結果的にはハッピーエンドになる予定です。読んでいただきありがとうございます。 (2017年9月5日 7時) (レス) id: 0f734cf238 (このIDを非表示/違反報告)
みーたん@銀さんらぶ(プロフ) - 前作から一気読みしてしまいました!(笑)夢主ちゃんの過去が壮絶で過去篇読むの辛いですが報われると信じてます(笑) (2017年9月5日 6時) (レス) id: 7c60e25e43 (このIDを非表示/違反報告)
しゃしゃねこ(プロフ) - 鈴巴さん» コメントありがとうございます!!前作から読まれているだなんて、ありがとうございます!!引き続きシリアス、過去編だと思いますが、よろしくお願いします!! (2017年9月4日 0時) (レス) id: 0f734cf238 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゃしゃねこ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/KanonGintoki
作成日時:2017年9月3日 13時