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しばらく経ち、時間は進んだが、作業工程が進んでいる者はただの二人しかいなかった。
マーカスは大鍋から腐った卵の匂いをさせていたし、ウッドはよく分からない銀色の塊と格闘し、汗を垂らしていた。
しかし、Aだけは何もせず静かに材料棚に近付いた。
『…これか。』
棚の奥から小さな箱を取り出して妖艶な笑みを浮かべた…その時、
「アマリリス、何をしているのかね？」
バリトンボイスが頭上から聞こえた。
『課題を終了させようとしてるんです。』
Aは当たり前のように振る舞った。
「君の大鍋は空っぽなのにか？」
『ええ。』
スネイプは｢満足できない答えを言ったらスリザリンだろうが大減点を食らわせてやる。｣とでも言わんばかりにAを見た。
しかしAは表情一つ変えず、手を差し出した。
掌には小さな箱が乗っており、もう一方の手で蓋を開けた。
Aは妖艶に微笑み、瞬き一つしないスネイプを五秒ほど見つめていた。
「…ふん。とんだ度胸の持ち主だな。」
『褒めてますか？スネイプ先生。』
「諸君、ミス・アマリリスがたった一つの石で課題を終わらせた。」
スネイプは全くAを無視し、Aの掌の箱の中に入っている塊…石を掲げた。
「ベゾアール石だ。」
「ベゾアール石？」
「やられた！」
「ズルくないか？」
「いや、天才というべきか。」
「スリザリンがやりそうなことだよな。」
「ではベゾアール石の説明をしたまえ。」
ざわつく教室を二つの目玉だけで静かにさせるとスネイプはAを教壇へ招いた。
『ベゾアール石は恐らくこの教室にある全ての魔法薬の解毒剤として効きます。ただし、この程度の毒薬の解毒剤の作り方なら知っていた方がいい。』
Aは対抗心を剥き出しにしているパーシーに向かって言った。
『それじゃ、課題は終わらせたから失礼するわね？』
そう言うと、唖然とする生徒、ただ見つめるスネイプを置いてAは右手を数回折って教室を出ていった。
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アキナ - おもしろいです！作者様のペースで更新頑張ってください！ (2021年7月19日 16時) (
レス) id: 4ce2f65376 (このIDを非表示/違反報告)
和恋(プロフ) - めっちゃ続き読みたいです！更新待ってます！！ (2021年4月29日 15時) (レス) id: c286ccdbac (このIDを非表示/違反報告)
セブラブ - こんにちは！最初のシリーズから今までのを見てとても好きな作品になりました！これからも更新頑張ってください！ (2021年4月8日 23時) (レス) id: c2a3af8909 (このIDを非表示/違反報告)
セブ妻狙い - 大好きな作品です！スネイプ先生との関係が破綻仕掛けてるとこにそわそわしながらも楽しませてもらってます！これからも頑張ってください！！！ (2021年3月31日 1時) (レス) id: 1c25d764dd (このIDを非表示/違反報告)
魔法使い隊 - 更新楽しみにしてます。頑張ってください。 (2021年3月30日 17時) (レス) id: b2f17d6310 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ドナ | 作成日時：2021年3月9日 22時
